来年、米国・メキシコ・カナダで開催されるサッカーワールドカップの組み合わせ抽選会に、ヤンキースのアーロン・ジャッジが参加し、各組の3チーム目を引き当てる大役を担った。抽選会には北米を代表するスポーツレジェンド、NFLのトム・ブレディ、NBAのシャキール・オニール、NHLのウェイン・グレツキーらも登場し、多彩なスターが会場を盛り上げた。
異なるスポーツや世代の著名選手を起用することで、抽選会自体を「イベント化」し、世界中の注目を集める狙いがある。さらに、他競技ファンにもリーチできる演出として、メディアの関心も一層高まった。
ストライプのスーツに身を包んだジャッジは、グループA、グループBと順調に対戦国を引いたが、すでにブラジルとモロッコが入ったグループCで、ジャッジが南米パラグアイを引き当てた瞬間、会場からは微妙な反応が漏れた。W杯では同じ大陸の国を同組にできないルールがあり(ヨーロッパは例外で2カ国まで可)、大陸が重複する場合は自動的に次のグループに回される仕組みなため、パラグアイが自動的に次のグループDの「アメリカ」と同組に入ると、会場からは戸惑いのような声も上がった。
その後、参加国関係者が神妙な面持ちでジャッジを見つめる中、続けて3回続けて大陸が重なる国を引き当てると、意外な展開に会場から苦笑いが漏れ、ジャッジが大きな体を思わず縮こませる場面もあった。さらに最後の2チームも同大陸同士となり、引き直しが行われると、ジャッジは困ったような表情でチーム名の入ったボールを引き続けた。それでも最終的にはすべての組の3カ国目を無事に引き当て、見事に大役を務め上げた。
ジャッジは、来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、すでに米国チームのキャプテンとして出場を表明しており、2大会ぶりの優勝を目指してチームを率いる。