ジャッジの外野守備への復帰は未定、右肘が回復せず

スタントンの外野起用が増加か

August 19th, 2025

19日(日本時間20日)、ヤンキースのアーロン・ブーン監督が主砲アーロン・ジャッジがシーズン閉幕までに右肘が万全に回復しない可能性を示唆した。ジャッジは7月末に右屈筋のケガで負傷者リスト入りし、復帰後はDHとして出場しながら、外野手としての復帰を目指していた。

ブーン監督は「彼が楽に投げて、自分を守れるようになるまで、われわれは努力している。今季、彼がいつものように投げられるようになるとは思っていないが、それでも構わない。彼がフィールドに出て、自分を守り、自分のスタイルを表現できると確信しなければならない」とラジオ番組「WFAN」で語った。

一方、ジャッジはこの日のレイズ戦前に「なぜそんなことを言ったのか分からない。監督はここ2週間、僕の投球を見ていない。僕は復帰できると確信している」とブーン監督のコメントに反発。それに対してブーン監督は「当初私が言いたかったのは、彼が復帰して、私たちが見慣れているアーロン・ジャッジのような送球を投げることを期待していないということ」と、復帰の可能性を否定しないながらも、万全の状態に戻るとは予想しなかったことを釈明した。

そして、ブーン監督は今週末に控えるレッドソックスとの4連戦でジャッジが外野に復帰する可能性は残していると述べた。ジャッジの投球距離は約45メートルまで伸びたが、まだ本格的な送球は行っていない。ジャッジは、全力で投げることについては心配していないと述べ、ケガの回復を「ハムストリングを痛めた人」に例えた。「僕はバカじゃないから、慎重にプレーして、これ以上悪化させないようにするつもりだ。8月、9月、10月と(シーズンの)残りはたくさんある。全ての試合に出場しないといけない。だから、賢くプレーするしかない」と、負傷からの回復に慎重を期すつもりだ。

ジャッジは7月22日、トロントで行われたブルージェイズ戦で右肘を負傷した。テレビ中継のリプレイでは、ライトから送球したジャッジが顔をしかめている様子が映っていた。ジャッジはその試合に出場を続け、その後ブルージェイズとフィリーズとの2試合に出場した後、27日に故障者リスト入りした。ヤンキースは、当時の画像検査でジャッジの尺骨側副靭帯に「急性損傷は認められなかった」と発表した。ジャッジは8月5日、レンジャーズ戦でDHとして復帰し、その後11試合に出場。この期間は打率.229、出塁率.426、長打率.429(35打数8安打)、二塁打1本、本塁打2本、6打点を記録している。

ジャッジの外野守備への復帰ができない場合、ヤンキースはジャンカルロ・スタントンの外野起用を検討する必要がある。スタントンは9日から13日にかけての5試合中、4試合でライトでスタメン出場。負傷が多いスタントンの外野起用には首脳陣も細心の注意を払っている。ブーン監督によれば、スタントンは2日に1度のペースで外野守備に就くことが予想されているという。