菊池雄星、今季自己最多12三振で3勝目

チームは1カ月ぶりに勝率5割に戻す

June 26th, 2025

エンゼルス5-2レッドソックス@アナハイム/エンゼル・スタジアム

エンゼルスの菊池雄星(34)が中4日で17度目の先発に臨み、7回3安打1四球2失点(自責点0)で3勝目を挙げた。また今季自己最多の12三振をマークし、防御率も2.79に良化した。

メジャー7年目の菊池はレッドソックスと11度目の対戦で初勝利。またチームは3連勝でレッドソックスをスイープし、5月23日以来、約1カ月ぶりに勝率を5割に戻した。

初回、先頭を三振に仕留めたが、失策や安打、四球などでいきなり2死満塁のピンチを迎え、6番ストーリーに内角96.8マイル(155.8キロ)をレフト前に弾き返され、2点を許した。初回だけで31球を投じる苦しいスタートになった。

しかし、それ以降は圧巻の三振ショーで、二回はカーブとスライダーを軸に3者連続三振、三回、四回も2つずつ三振を奪うと、五回は二回に続く3者連続三振で今季2度目の二桁三振をマークした。さらに2点の援護をもらった六回は変化球主体でセンターフライ、セカンドライナー、キャッチャーフライでわずか6球で抑えると、七回も三者凡退に仕留めてマウンドを降りた。

エンゼルスは四回にジョー・アデル、トラビス・ダーノーの2者連続HRで同点に追いつくと、五回にアデル、ダーノーの適時打で2点を追加。さらに六回にトラウトの適時打でダメ押しの5点目を取ると、八回、九回は2番手ゼファージャンがレッドソックス打線を無安打の好投をみせた。

今季自己最多の12三振に「三振は狙ってとれるものではない。四球が少なくて三振が多いのは自分の調子がいい時」と左腕は振り返ったが、105球のうちストライクは75球で、ストライク率は71.4%と高い数字をマーク。すべての球種で高い空振り率をマークするなど、ゾーンギリギリをつく制球も光った。

シーズン序盤は速球の球速が上がらなかったが、最速97.2マイル(156.4キロ)、平均球速95.5マイル(153.7キロ)で空振りはもちろん、ファールやゴロ、フライを奪ったほか、落差のあるカーブも効果的に使った。 「ここ最近、スライダーとカーブ両方でカウントも三振が取れている。数試合前まではスライダーが多かったが、今日は半分くらいの割合で使えるようになった」と菊池。

今季8度目のクオリティスタートには、「もちろん立ち上がりは難しくて、そこで失点はもったいない部分もあるが、最終的に5回、6回を投げて試合を作れているのは大きい」と振り返り、「シーズン最初の方も含めて波はあったが、なんとか5割になったのは大きい。いい勝ち方もできている。まだまだ狙えるという気持ち」と話した。

2014年以来のプレーオフに向けて、左腕はこれから熱い夏を戦っていく。