ワールドベースボールクラシック(WBC)開幕前、近年のキューバは、かつてのような圧倒的な存在感を失っているのではないか。そんな声も少なくなかった。
それでも、キューバは2023年大会の4位を含め、過去5大会すべてで1次ラウンドを突破してきた実績がある。
混戦が予想されるグループAのキューバは、プエルトリコのサンフアンで行われたパナマ戦で3-1で勝利した。
試合が動いたのは二回。ヨエルキス・ギベルトの右翼席への本塁打でキューバが先制。そこからは自慢の投手陣が試合を支配した。
先発したNPB昨季MVPのリバン・モイネロは、3回2/3を投げて被安打2、無失点、4三振の好投。続いたブルージェイズのヤリエル・ロドリゲスも2回1/3を無失点に抑えると、ダリエン・ヌニェス(1/3回)、ヨアン・ロペス(1回)も無失点で切り抜けた。
この日の主役は、キューバ打線で唯一のメジャーリーガーのヨアン・モンカダ(エンゼルス)だった。三回に2ランで、リードを3―0に広げると、守備でも三塁で好プレーを連発し、攻守でチームに貢献した。
大会初戦でチームに勢いをもたらす一発について問われると、エンゼルスの三塁手は素直な思いを口にした。
「とてもいい気分だよ。ホームランで試合をスタートさせて、チームにリードをもたらせたからえね。でも一番大事なのは勝つこと。チームに貢献できたことがうれしい」
最後は、NPB屈指の守護神ライデル・マルティネスが締めくくった。90マイル台後半の速球を武器に三者凡退に抑え、最後の打者を三振に仕留めて、初戦を白星で飾った。
見事な投球と勝負強い打撃に加え、ヘルマン・メサ監督はもう一つの“勝因”を挙げた。
「一番大事なのは、選手たちの姿勢だ。ベンチでも互いに助け合い、支え合っている。それこそがこのチームの強さだと思う」
キューバは次戦はコロンビアと、パナマはプエルトリコと対戦する。
