カブス、10月に向けて勝負の後半戦

July 15th, 2025

カブスは前半戦をナ・リーグ中地区首位で終え、3選手をオールスターに送り出した。今年のMLBでも屈指の好チームとして注目される存在だ。前半戦は決して順風満帆ではなかったが、シカゴはこれからの戦いに向け、好位置につけている。

監督のクレイグ・カウンセルは最近こう語る。

「前半戦の戦いぶりには満足している。でもそれは過去の話で、この先を保証するものではない。ただ、『自分たちはいいチームだ』という自信にはなる。これから先も続けていかなければいけない。だからこそ、レギュラーシーズンは大きな試練なんだ」

後半戦の目標

オフから掲げている目標は変わらない。地区優勝だ。ここ2年、同じ目標を掲げながら83勝止まりで2位に終わり、プレーオフ進出はならなかった。しかし今年のチームは当初からポストシーズンを狙える陣容で作られ、前半戦を57勝で折り返し、中地区首位に立っている。カブスが地区優勝したのは2020年が最後で、162試合制のシーズンでは2017年以来(この年が最後のプレーオフゲーム勝利でもある)。

トレード期限の戦略

カブスはトレード期限で積極補強に動く見込みだ。左腕ジャスティン・スティールが今季絶望、右腕ジェイムソン・タイヨンも離脱中のため、最優先課題は先発投手の補強。インパクトのある先発投手獲得が理想だが、層を厚くする補強も検討するだろう。次の補強ポイントはブルペン、そして三塁の打撃力アップだ。ルーキーのマット・ショウが試されているが、まだメジャーで結果を出せていない。

キープレーヤー

後半戦、そしてその先も注目されるのは外野手のカイル・タッカーだ。カブスはオールスター外野手タッカーを獲得するために、アイザック・パレデス、キャム・スミス、ヘイデン・ウェスネスキーをアストロズに放出した。まさに「10月のため」の勝負トレードだった。

タッカーは期待に応え、打率.280、本塁打17、二塁打19、三塁打4、打点56、盗塁22、得点68、四球と三振がともに60と、95試合で安定した活躍を見せている。このままプレーオフに進めるか、そしてシーズン終了後にFAとなるタッカーをシカゴに引き留められるかが次の課題だ。

注目プロスペクト

カブスのトッププロスペクトとなった外野手オーウェン・ケイシーにも注目したい。ホートンとショウが昇格したことでランキング1位となったケイシー(23歳)は、トリプルAアイオワでOPS.961と絶好調。オールスターブレーク前9試合では打率.400、8本塁打、10打点、10四球、OPS1.676と驚異的な成績を残した。

現在メジャーでは外野が埋まっているため出番はないが、トレード要員として放出されるか、来季以降の昇格に期待がかかる。

  • 残り試合: 66試合(ホーム35、アウェー31)
  • 残り対戦チームの勝率: .482(MLB全体28位、ナ・リーグ15位、中地区5位)

注目シリーズ

  • 7月28~30日:対ブルワーズ(ミルウォーキー、トレード期限直前)
  • 8月18~21日:対ブルワーズ(シカゴ、4日間5試合の直接対決)