「3連敗は避けたい」
試合前にドジャースのロバーツ監督がそう話したが、最後は王者の意地を見せ、ナショナルズに6ー5で勝利を収めた。
1点を追いかける7回、一死で打席に入ったパヘスは、ナショナルズの2番手右腕サラザールのスライダーを左翼に2試合連続本塁打を放ち、試合を振り出しに戻した。続く大谷が詰まったあたりの内野安打で出塁すると、エドマンが四球を選び、二死1、3塁でテオスカー・ヘルナンデスが右前にタイムリーを放ち、逆転に成功した。
右腕サラザールはパヘスの苦手なスライダーで攻めた。
低めのスライダーを2球続けてパヘスは強振する。
得意球種ではない。しかし積極的に振っていこうという姿勢がうかがえた。
真ん中に入った3球目を少し体勢を崩しながら流し気味に振ると、打球は美しい放物線を描き左翼席に吸い込まれていった。
「(打撃は)少しずつ良くなってきている。結果に結びついていることでもっと自信がついた」と口元をほころばせた。
チームの勝利につながる本塁打に安堵も感じられた。
ドジャースは主軸フリーマンの怪我の影響もあり、打線を大きく入れ替え、パヘスは9番に座ることが増えた。
116試合に出場した昨季、パヘスは5番から8番に座ることが多く、9番での出場はわずか10試合に留まっている。とはいえ、その打順で打率.310、3本塁打、OPS1.010と相性は悪くはない。
一方、今季は12試合のうち7試合で9番に座ったが、打率は.148、OPS.498とほかの打順の時よりも調子が悪い。
「下位打線が出塁して、大谷やベッツに回さなきゃいけないと考えすぎている。特に攻撃がうまくいっていない時には、何とか出塁しなきゃいけない、回さなきゃいけないと、自分の出塁がどれだけ重要か痛感している」
不調の原因は大谷、ベッツの前を打つというプレッシャーもあった。
「9番に入ると1球でも多く球を見て、カウントを稼ごうと消極的になってしまう」
いい球を待ちすぎてしまったり、逆に焦って振ってしまったり、チグハグな打席が続いていたのはそんな理由もある。
悩むパヘスを支えたのは、主軸の一人でこの日も2点本塁打、逆転タイムリーを打ったテオスカー・ヘルナンデスだ。
「打撃ケージでも後ろからチェックしてくれたり、試合中もたくさんアドバイスをしてくれる」
好不調に関係なく、いつもサポートしてくれる頼れる兄貴分の存在も大きい。
フリーマンが復帰後はまた打順が入れ替わる可能性が高く、パヘスもその打順にあったカウントの取り方、打ち方が要求される。どれだけ柔軟に、そして自信を持って打席に入れるかが今後の活躍の鍵になるだろう。