【ドジャース12-6カージナルス】ロサンゼルス/ドジャースタジアム、8月5日(日本時間6日)
打撃不振のムーキー・ベッツのバットが、ようやく沈黙を破った。
カージナルスとのシリーズ第2戦に「2番・遊撃手」で先発出場したベッツは、3安打の活躍を見せた。
初回はショートゴロに倒れたが、三回、先発マイコラスの外角気味のスイーパーをレフトオーバーの二塁打にすると、マンシーの本塁打で生還。
五回には2番手右腕スバンソンのシンカーを左前に落とし、打球の行方を見ながら一塁に到達すると、うれしさを噛み締めるような表情を見せながら、力強く手を叩いた。さらに八回には5番手グラニーヨの低めスライダーをセンター前へはじき返し、2カ月ぶりの1試合3安打をマークした。
「ようやくいい当たりがでた。でも、まだ1試合だけだから、明日以降が大事だ」
興奮気味の記者たちに対し、淡々と答えた。
7月以降、打率は急降下し、スランプの長さは26打席にも及び、打率は.231、OPSも今季最低の.657まで落ち込んだ。不振から抜け出すきっかけになれば、と打順変更で先頭打者に据えられたが、機を活かすことはできなかった。暗くて長いトンネルに入り、つらそうな表情を見せることも多かった。
「自分を学び直した。マイナー時代のルーティンや考え方を思い出して、それをもう一度今に当てはめたのが安打につながった」
同じく不振にあえぐチームメイトのフレディ・フリーマンのサポートも大きい。
「フレディはいつだってそばにいてくれる。彼の存在は本当に大きいよ」
苦しむベッツをファンも後押しした。安打が出たときだけではなく、打席に入る前も大きな拍手が送られた。
「こんなに応援してもらえるなんて初めて。もちろんスランプじゃないときがいいけどね」と照れくさそうに笑った。
「何試合か連続で安打が出たら、喜べると思う」と本人が話すように、この日の3安打がスランプ脱出の答えかどうかはまだ分からない。しかし、快音の感覚は間違いなく体に残っているはずだ。