ロサンゼルスの野球ファンはこの瞬間を待ち侘びていた
大谷翔平がドジャーブルーを身にまとってマウンドに立つ瞬間を
昨年、翔平はドジャースに加入したけれど
まだもう一つの顔を知らない
われわれは今から投手・大谷翔平を目撃する
ドジャースのマウンドにようこそ
ドジャースのアナウンサーは、熱を帯びた言葉で投手大谷を歓迎した。
ドジャースの大谷翔平(30)がパドレス戦で「1番・投手」で先発出場し、2023年8月23日のレッズ戦以来、663日ぶりの二刀流復帰となった。
5万3027人の期待と視線を一身に受け、先頭フェルナンド・タティスJrへの初球は97.6マイル(157.1キロ)シンカーだった。
フルカウントから99.1マイル(159.5キロ)を右中間に運ばれると、続くルイス・アラエスには6球目の低めシンカーをレフト前に連打された。
「パドレスから手厳しい洗礼を浴びているね」とドジャース解説者が話したが、無死一、三塁のピンチで、マニー・マチャドのセンターへの犠飛で先取点を許す。
1死一塁でギャビン・シーツを簡単にツーストライクに追い込んだが、そこから3球連続でボール。久々のマウンドでリズムをつかむのが難しかったのだろうか。大谷の額には大きな汗が浮かび、投球間には肩で大きく息をする姿も見られた。シーツをセカンドゴロ、続くザンダー・ボガーツをサードゴロに仕留めた。打者5人に28球を投げ、2安打1失点でマウンドを降りた。
大谷はダグアウトには戻らず、そのまま打者としての準備を整え、すぐに打席へ向かった。投手大谷が投げ終わってから、DH大谷が打席で1球目を受けるまで、その時間はわずかに3分ほど。打席でも大粒の汗が浮かんでいた。
DH大谷は第1打席はパドレスの先発投手ディラン・シースに空振り三振に仕留められたが、三回2死三塁でシースから左中間への同点タイムリー二塁打で自らのバットで試合を振り出しに戻すと、さらに四回、再びシースから2死一、二塁でライト前へタイムリーなどで4打数2安打2打点の活躍だった。
「本当にうれしい気持ちと、いろんな方の支えがあって復帰できたので感謝したい」とまず感謝の言葉を述べ、「結果的にはイマイチでしたが、いいイメージで前進できる材料はあったので、いい一日だったと思う」と登板を振り返った。
直球は100.2マイル(161.3キロ)を計測したほか、スイーパー、シンカー、スプリットも2023年の平均球速を大きく上回ったのは「前進の材料」に見えた。一方で、「イマイチ」と自己分析したが、28球のうちストライクは16球、また武器の一つのスイーパーの空振り率が17%に留まっており、ここからいかに精度を上げていくかが課題になる。
とはいえまだ復帰後、最初の登板だ。厳しいリハビリを乗り越え、二刀流としてプレーする姿はとても楽しそうだった。
ドジャースのアナウンサーは試合をこう締めくくった。
「二刀流を再び見せてくれてありがとう。私たちはそれを目撃できてラッキーだ」