ロバーツ監督、沈痛の表情「由伸の好投を台無しにした」

ナ・リーグ西地区2位パドレスとは1ゲーム差に

September 7th, 2025

オリオールズ4x-3ドジャース】ボルティモア/オリオールパーク、9月6日(日本時間7日)

「翔平も由伸もとてもいい投球をしてくれたのに、台無しにしてしまった。この試合を落としたのは痛い」

指揮官は疲れ切った表情で吐露した。

天国から地獄のような試合展開だった。

4連敗で迎えたオリオールズ2戦、ドジャースはエースの山本由伸にマウンドを託した。

18番はその期待に応えた。

初回、二回を三者凡退に抑える上々の滑り出し。三回に連続四球で無死一、二塁のピンチを招いたが、9番マヨを空振り三振に、先頭ホリデーを併殺に仕留め、無失点で切り抜けると、四回からは97マイル(約156キロ)を超える直球を軸に、毎回三振を奪う圧巻の投球で、ノーヒットノーランへの期待が高まった。

正捕手のスミス、控えのラッシングを相次いでケガで欠き、ベン・ロートベットとは初めて組んだ。トレード期限に、オリオールズと同地区のレイズから移籍したロートベットは、「3年間、同地区で見てきたチームなので、相手選手は熟知している」とエースをサポート。

山本も「しっかりコミュニケーションを取れた。思い切って投げていけた」と相性の良さを語った。

八回を終わって104球。「まさか9回のマウンドに上がれるとは思っていなかったので、とにかく1イニング1イニングに集中して投げた」と山本は振り返る。

ロバーツ監督に迷いはなかった。

「ノーヒットノーランの可能性があったから。チーム全員が彼を応援していたし、私も実現してほしかった」と笑顔で最終回に送り出した。

九回のマウンドに山本が姿を現すと、歴史的な快挙を見届けようと、両チームのファンが立ち上がって拍手を送り、ストライクが入るたびに大きな拍手が、ボール判定になるとため息が起きた。先頭のジャクソンを3球三振、続くマヨを1球で中飛に仕留めると、観客はさらに山本を後押しした。

しかし「あとひとつ」が遠かった。

1番ホリデーが内角気味のカットボールを強振すると、高く上がった打球はゆっくりと右翼に向かい、球場の全員が追いかけた打球は、非情にも右中間のスタンドにぶつかり、そして跳ね返った。

「カットは良いコースに行っていたが、タイミングがあってしまった」と山本。

「あとひとつ」がドジャースには訪れることはなかった。

山本から引き継いだ2番手右腕トライネンが、安打と四死球で2死満塁とピンチを広げる。指揮官は前夜にサヨナラ本塁打を浴びたスコットをマウンドに送ったが、リベラにタイムリーを浴び、2試合連続でサヨナラ負け。まさかの敗戦に山本は「試合に勝ちきれなかったのは、とても悔しい」と複雑な表情で応じた。

指揮官は「ブレイク(トライネン)の調子が悪かった。(最後のヒットは)タフな場面に出てきたタナー(スコット)の責任じゃない」とかばった。

パイレーツに3連敗し、オリオールズ初戦の先発予定だったグラスノウが腰の張りで登板回避。代わってブルペン投手ではなく大谷翔平を送り込んだが、勝ちには結びつかず。これでチームは5連敗。同地区2位のパドレスとのゲーム差は、ついに1ゲーム差まで縮まった。