元レッドソックスの沢村拓一、引退決断

January 8th, 2026

2021、22年にレッドソックスに在籍した前ロッテの沢村拓一(37)が現役引退を決断した。9日、インスタグラムで公表した。

ロッテ退団後も現役続行の道を探ったが、オファーは届かずユニホームを脱ぐことを決めた。日米通算549試合に登板した剛腕投手が、プロ野球生活に別れを告げる。この日までに関係者、親しい知人、恩義を感じている先輩や後輩たちに現役を退く意向を順次、伝えた。

「11月の終わり頃から引退を考え始めました。ここまでの時間はプロ野球に別れを告げるための時間だった気がします」

NPBからオファーを待ちながらも、現役を退く覚悟はしていた。昨季は、20試合(18回1/3)に登板。防御率3.93、直球は156キロ、スプリットは152キロをマークするなど極端に力が衰えたわけではない。ロッテに限らず、各球団は若手を起用し、成長を促しながらチーム強化を目指す傾向もあり、ベテラン右腕の需要は少なかった。

引退発表を前日に控えた8日も朝からトレーニングに向かった。スクワットは230キロを挙げ、キャッチボール継続するなど体力と気力は十分。習慣となり、生活の一部でもあるトレーニングは欠かしていない。

2011年に中大からドラフト1位で巨人に入団。先発として2年連続2桁勝利を挙げるなど主力投手となった。5年目の15年からクローザーに転向。16年には37セーブでセ・リーグのセーブ王を獲得した。20年9月にトレードでロッテに移籍。同年オフに海外フリーエージェント(FA)の権利を行使してメジャー移籍した。

レッドソックスと2年300万ドル(4億7000万円)で契約した。ア・リーグ東地区のライバル、ヤンキース戦では通算12試合に登板し、対戦打率.156に抑えた。ジャッジやスタントンらメジャー屈指のパワーヒッターと力勝負した。レ軍との3年目は球団と沢村の双方に契約延長の権利があった。しかし、2年目にメジャー40人枠を外されると3年目の契約延長は選択せず、自由契約を申し出た。メジャー通算104試合(103回2/3)を投げ、6勝2敗、防御率3.39の成績を残した。

日本球界のオファーがなかった場合、米球界への再挑戦も視野に入れていた。しかし、この冬は移籍市場の動きが遅く、38歳を迎える年齢も影響し、移籍先を探すのは困難だった。マイナー契約の場合、ト就労ビザの発行に1カ月以上の時間がかかると見込まれ、春季キャンプとオープン戦に招待選手で参加できたとしても、チームに合流できる時期か不透明だ。韓国球界などからは、オファーもあったが、日本球界から声がかからなかったことで引退を決めた。

一方、まだ投げられるフィジカルは整っている。もし何かの縁があれば、一発勝負の社会人野球で投げる希望も心の片隅にある。NPB通算では445試合(954回2/3)を投げ53勝58敗、防御率2.88の数字を残した。15年のプロ生活に別れを告げ、沢村は新たな人生に向かう。