【アスレチックス4-3レッドソックス】ボストン/フェンウェイパーク、8月9日(日本時間10日)
あまり知られていないかもしれないが、アスレチックスの遊撃手ジェイコブ・ウィルソンが、この日メジャー新記録を樹立した。
3万6817人の観客が見守る中、24歳のウィルソンは111試合連続無失策を達成。マイク・ボーディックがオリオールズ時代の2002年に記録した、遊撃手としての連続無失策試合記録を更新した。ウィルソンが最後に失策を記録したのは、13カ月以上前の2025年7月6日だった。
MLBの最新ニュースを見逃さない!
- 【毎週日本時間金曜配信】日本語版ニュースレターに登録
- 【自分のスタイルでMLBを楽しむ】日本語公式アプリをダウンロード
- 【2026年より開設!】MLB Japan公式Youtubeチャンネル
「自分にとって特別な日だが、何よりも素晴らしい相手から久しぶりにシリーズ勝ち越しを収めることができた。この勢いを続けていかなければならない」と、ウィルソンは語った。
アスレチックスはボストンでの3連戦に2勝1敗で勝ち越し、シリーズ12カード連続負け越しに終止符を打った。先発のJ.T.ギンは6回を自責点1に抑え、クオリティスタートを記録。ただし、味方の失策が絡んで2点を失い、5安打、2四球、2奪三振で勝敗はつかなかった。アスレチックスは八回に同点とし、九回には2死からマックス・マンシーがアロルディス・チャップマンから二塁打を放って勝ち越した。ホーガン・ハリスがその裏を無失点に抑え、今季11セーブ目を挙げた。
アスレチックスが最後にシリーズを勝ち越したのは、ラスベガスで行われた6月12日から14日のロッキーズ戦。敵地でのシリーズ勝ち越しは、リグレーフィールドで行われた6月2日から4日のカブス戦以来だった。
「この週末は本当に良い結果になった。メジャーで最も好調なチームの一つを相手に、敵地で勝ち越すことができた。チームの戦いぶりにとても満足している」と、マーク・コッツェイ監督は話した。
また、アスレチックスの二塁手ジェフ・マクニールは、八回の単打でメジャー通算1000安打を達成した。
ウィルソンの守備についてクラブハウスでチームメートに尋ねると、誰もが口にしたのは「安定感」だった。
一塁と三塁の両方を守るトミー・ホワイトは、ウィルソンの守備力を誰よりも近くで実感している選手かもしれない。ウィルソンは広い守備範囲に加え、内野を横切る力強く正確な送球を安定して繰り出す。
「守備の安定感を完全に身につけている。数字はうそをつかない。捕球した後のプレーまで、しっかりとやり切っている。誰もがグラブさばきに注目するが、送球の正確さも素晴らしい」と、この試合でメジャー初打点を記録したホワイトは語った。
ベテラン内野手のドノバン・ウォルトンは、ウィルソンが毎日欠かさず行う準備に触れ、試合で起こり得るプレーを理解するために、必要な練習を積み重ねていると語った。また、父のジャックがメジャーで12年間、遊撃手としてプレーした経験を持つことも大きい。優れた指導者から教わってきたことがプレーに表れていると、ウォルトンは話した。ウィルソン自身も、守備を重視して指導してきた父に加え、ボビー・クロスビー三塁コーチとの日々の練習を好守の要因に挙げている。
「見ていて楽しい選手だし、信じられないようなプレーを見せてくれる。追いつくのが難しい打球でも、アウトにしてしまう。ここへ来てからずっと、彼の守備には感心させられている」とメジャーで7シーズンにわたってプレーしてきたウォルトンは語った。
ウィルソンの守備を高く評価しているのは、内野手のチームメートだけではない。
若いキャリアで最高とも言える先発登板を披露した翌日、ルーキー先発投手のゲージ・ジャンプは、ウィルソンの方向へ打球が飛ぶたびに「大きな安心感がある」と話した。華やかな好守はもちろん、当たり前のプレーを確実にこなし続ける姿も際立っている。
「素晴らしいプレーを見せてくれる。あのような守備陣が後ろにいてくれるのは本当に心強い。投手としての負担を少し軽くしてくれる」と、ジャンプは語った。
ギンも同様の見解を示した。
「彼の準備や練習への取り組み方を見れば分かる。あの守備は偶然に生まれたものではない」
ウィルソンの実力は、守備指標にも表れている。スタットキャストによると、今季のOAA(Outs Above Average=平均的な選手よりどれだけ多くのアウトを奪ったか)は「8」で、メジャーの遊撃手では9位。最初の2シーズンはいずれもマイナスだったが、今季は大きく改善している。フィールディング・ラン・バリューでは全選手中27位タイ、遊撃手では8位タイにつけている。
1990年から1996年までアスレチックスでプレーしたボーディックは、544の守備機会での連続無失策を記録している。ウィルソンはこの試合前の時点で323守備機会連続無失策を継続しており、序盤から多くの打球を処理した。初回に飛球を捕球すると、二回にもインフィールドフライとなった打球を処理。三回にはゴロをさばき、四回の最後には4-6-3のダブルプレーを完成させた。五回にもゴロを確実に処理した。
6月25、26日以来となる連勝を飾ったアスレチックスは西海岸へ戻り、ア・リーグ首位のレイズを本拠地に迎えて3連戦を行う。
「自分たちにとって素晴らしいシリーズ勝ち越しになった。必要としていた結果だ。次も手強い相手なので、この勢いを続けていかなければならない」とウィルソンは語った。