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右脇腹の故障で約1カ月月間離脱していたヤンキースのジャズ・チザムが、復帰戦で大きなアーチを描いた。
28日(現地時間)、本拠地ヤンキー・スタジアムで行われたガーディアンズ戦で、七回に決勝ソロを放つなど攻守に躍動し、チームに勝利をもたらした。
チザムは今季開幕戦で二塁手として出場していたが、ブーン監督の考えで三塁に挑戦。しかし慣れないポジションに苦戦し、45試合で7失策と試練を味わった。それでも「勝つためなら何でもやる。リングを取りたい」と強調し、指揮官の期待に応えた。
指揮官は「とてもダイナミックな選手。確かに三塁で失策もあったけれど、彼の攻撃力と守備の潜在力はそれを補って余りある」と語る。
守備でも魅せた。
三回に痛烈な三塁線の打球を素早く処理すると、強肩を披露。一塁のゴールドシュミットが好捕し「ゴールディに感謝。送球がちょっと逸れたけれど、うまくすくいあげてくれた」と笑顔を見せた。
だが、チザムの真骨頂はやはり打撃だ。
七回に先発タナー・バイビーの初球の直球を完璧に捉え、右中間スタンドへ8号ソロを叩き込むと、スタジアムは大歓声に包まれた。「夢の中で1000本ホームランを打っているから、入るって分かってたよ」とチザム節を披露した。
次打者のアンソニー・ボルピーも2者連続の7号ソロを放つと、三塁ベンチでチザムは両手でダグアウトの手すりを叩きながら大喜び。
チザムの存在はチーム全体のムードも引き上げている。
ボルピーは「いるだけで活気づく。最高のチームメートであり、最高の選手」と笑顔を見せると、チザム自身も「このチームは自分にとって特別。やっとまたグラウンドに戻れた」と、さらなる活躍を誓った。