規格外のルーキー、ウェザーホルトが見せる走攻守での輝き

June 1st, 2026

球界屈指の有望株として注目を集める選手ほど、その大きな期待を超えるのは容易ではない。しかし、カージナルスの新人、JJ・ウェザーホルトは、ルーキーイヤー最初の2カ月でその期待に応えるどころか、上回るほどの活躍を見せている。

メジャー最初の56試合で、ウェザーホルトは新人トップのfWAR2.5を記録。最大の特徴は、走・攻・守、全てにおける完成度の高さだ。今の勢いのままシーズンを終えれば、ナ・リーグの新人王、さらにはルーキーとしては歴史的な成績となる可能性もある。

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現在のペースならシーズン終了時には、fWAR7に到達する見込み。この100年でfWAR6以上を記録した新人二塁手は、1943年のルー・クラインただ一人だけで、それ以来となる。ルーキーイヤーからこれほど大きな影響力を持つ内野手は極めて珍しく、カージナルスの好調を牽引する一人だ。

他の新人と一線を画す最大の理由は守備だ。現在のペースならOAA(Outs Above Average:平均的な選手よりも守備でどれだけ多くのアウトを奪ったか)は20を超える見込みで、内野手のOAA計測が始まった2020年以降、二塁手としてはトップ3級の成績。さらに、防いだ失点数を示すDRS(Defensive Runs Saved)は25に到達するペースで、2006年以降では4番目に高い水準となる。

強肩と守備範囲、それを支える運動能力と、メイシン・ウィンとの二遊間コンビ。理由はさまざまだが、ウェザーホルトはとにかくアウトを量産している。もともと打撃で評価されていただけに、守備での貢献は選手としての価値をさらに高めている。

その打撃でも文句のつけようがない。出塁能力と長打力を両立しており、xwOBA(期待加重出塁率)は.362と、実際の出塁率.356を上回っており、むしろ少し不運な可能性すら示している。

そして見落とされがちなのが走塁だ。20盗塁ペースを維持しつつ、走塁によって生み出した得点数を示すBaserunning Runsは+2でMLB8位タイ。飛び抜けて速い選手ではないが、状況判断とスタートが非常に優れている。39得点もMLBで上位だ。

さらに、すでにクラブハウスのリーダー的存在になりつつある。チームメートやコーチ陣は、その振る舞いや準備の姿勢、そして大舞台でも物怖じしない姿勢を高く評価している。こうした資質は、この活躍が一時的なものではなく、偉大なキャリアの始まりであるという期待を高めている。

今年は、近年でも屈指のルーキークラスだが、走・攻・守の全てで違いを生み出す選手はそうそういない。

打席ではチャンスを作り、塁上では脅威になり、守備では球界屈指の価値を生み出す。若い選手を中心に、新たなチームを作ろうとしているカージナルスにとって、ウェザーホルトのような万能型選手は何物にも代えがたい存在となっている。