カブス傘下3Aアイオワ・カブスの前田健太(37)はネブラスカ州オハマでロイヤルズ傘下3Aオマハ・ストームチェイサーズに先発。今季最長となる5イニングで75球を投げ、2安打無失点、2四球、3三振と好投しマイナー戦での今季初勝利を挙げた(1勝1敗)。最速は91.9マイル(148キロ)だった。
マエケンがマエケンを少しずつ取り戻している。復活へカギとなるのは、体の使い方。テーマは「横ぶり」から「縦ぶり」へ。技術的にも精神的にも大きく前進した登板だった。前田が、悩める胸中と思いを明かした。
「今、いろんなことを試している。キャンプが終わってフォームが崩れていた」
3月中盤に食あたりのような症状で体調を崩したことが、調整にも影響。知らず知らずのうちに投球フォームの「横ぶり」要素が強くなっていた。そのため、投球の軸となるフォーシームに力が十分に伝わらなくなっていた。
「フォーシームだけ、感覚がしっくりしていない。その感覚が二転三転してしまった。精神的にも気にし過ぎて投球フォームが崩れてしまった。ズレが大きくなってしまった」
試行錯誤の際に直球は、引っかけ、叩きつけるような暴投が多くなった。それを修正しようとすれば、ボールが抜ける悪循環に陥った。フォームばかりを気にして、相手の打者を抑えることに集中できなくなっていた。だが、カブスのコーチ陣とミーティングを重ね、普段の練習から体の「縦ぶり」を意識してキャッチボールを続けた。体の使い方に加え、次は力を入れるタイミングを意識した。
「きょうは、めちゃくちゃ力を抜いて投げるようにした。(タイガース在籍時は)リリーフをやっていて、1イニングに全力で投げないといけないと思って、必要のない力が入って悪い力みになっていた。きょうはもうフォーシームでも85マイル(137キロ)くらいの感覚で投げたら意外と91マイル(146キロ)とか出て、え? これで球速が出るの? って。力の入れどころの大事さを改めて分かった」
序盤は走者を背負ったが四、五回は三者凡退に抑えた。過去3先発は、制球に苦しみストライクをほしがり、痛打を浴びた。しかし、この日はテンポよくストライクゾーンにアタックした。「まだ不安はあります。一気に(投球内容や結果は)よくはならない。少しずつ修正をしながら」と本来のピッチングを取り戻すまでには、まだ時間がかかる。わずかだが、確かな手応えを得たマウンド。マエケンは、マイナーリーガーとしてもがき、復活への道を歩んでいる。
