元ブルージェイズのピラー、WSに先駆けた特別支援プログラムを援助

「アスリートであることの”もう一つの素晴らしさ”」

October 24th, 2025

32年ぶりにワールドシリーズがカナダに戻ってくるにあたり、ブルージェイズとMLBは、この歴史的な瞬間を地域全体で祝福できるよう準備を整えている。

24日(日本時間25日)のドジャースとの第1戦を前に、MLBとブルージェイズ、そしてジェイズ・ケア財団は「フォール・クラシック・レガシー・イニシアチブ」を立ち上げ、バラエティ・ビレッジ・チャレンジャー・ベースボールに5万ドル(約760万円)の支援を行うと発表。

イベントでは、チャレンジャー・ベースボールの選手たちがワールドシリーズ初戦前のロジャースセンターで、自分たちの「ワールドシリーズ」を開催した。

試合には、元MLB選手でコミッショナー特使プログラム(CAP)メンバーのアダム・ジョーンズ、ニック・スウィッシャー、ジャスティン・アップトン、ジェイソン・ケンドール、マイケル・ボーン、ジェレミー・ガスリー、そしてトロントで6年以上にわたり愛されたケビン・ピラーが参加。イベント開始前には、ブルージェイズのマスコット「エース」とともに「OK Blue Jays」と「Take Me Out to the Ballgame」を特別バージョンで披露した。

Photo by Daniel Shirey/MLB Photos via Getty Images

「この取り組みが特別なのは、チャレンジャー・ベースボールを支援している点にある。これはMLBと全ての球団にとって大切な価値観の一つだ」とMLB社会貢献担当上級副社長のエイプリル・ブラウン氏は語る。

「野球をプレーしたいと願う特別な支援を必要とする若者たちが、野球を楽しめるようにすること。彼らの野球愛を育む手助けができるのは、本当に意義深い」

70年以上にわたり地域に根ざしてきたトロントのバラエティ・ビレッジは、年齢や障がいの有無に関係なく、誰もが利用できるスポーツ施設として知られている。ジェイズ・ケアとの長年の協力関係により、これまでに複数のバリアフリー対応の野球場が建設されており、今回MLBとジェイズ・ケアが新たな支援を発表したのも、そのメイン施設内の球場だった。

「MLBからこの“レガシー・イニシアチブ”の話を聞いたとき、真っ先に支援先の候補として頭に浮かんだ」とジェイズ・ケア財団のエグゼクティブ・ディレクターであるピーター・キング氏は語る。

「毎日この施設に来る子どもたちがどれだけ特別な体験をしているか、それを見ればすぐにわかる。スポーツに参加すること、チームの一員になること。それが子どもたちだけでなく、見守る家族の笑顔にもつながる」

Photo by Daniel Shirey/MLB Photos via Getty Images

この日、選手たちに大人気だったのがケビン・ピラーだ。2015年と2016年のポストシーズンでブルージェイズの快進撃を支えたセンターの名手は、試合の合間に写真撮影やサインに応じ、時にはベースコーチのようにランナーを送り出す姿も見せた。

現役時代からピラーはチャレンジャー・ベースボールの熱心な支援者であり、今回のイベントをリードするのにこれ以上の適任者はいなかった。

「本当にやりがいがある」とピラー。

「メジャーリーガーを目指す過程では、自分が達成したいことばかりを考えてしまう。でもその道のりで多くの素晴らしい人々や団体と出会い、プロのアスリートであることの“もう一つの素晴らしさ”を教えてもらった」

「こうして自分の立場を生かしてイベントに参加できることこそが、その証。僕はもう現役を引退してメディアの仕事をしているが、今でもこうした場に呼んでもらえることを本当にありがたく思っている」

Photo by Daniel Shirey/MLB Photos via Getty Images

ブルージェイズは年間を通して地域や全国規模で社会貢献活動を行っているが、今回のワールドシリーズ進出は、カナダ全土に特別な熱気をもたらしている。その雰囲気はこの日のバラエティ・ビレッジでも感じられ、参加した選手たちの心に長く残るものとなった。

「MLBやブルージェイズと一緒に取り組めることは本当に素晴らしい」とバラエティ・ビレッジの代表兼CEOであるチャーリー・ジョンストン氏は語る。

「地域との関わり、そして選手たちやMLBのスターたちが心から楽しんでくれている。それがこの会場全体を包むエネルギーの源だ。ブルージェイズがワールドシリーズを戦うことを、みんな心から楽しみにしているよ」