メッツの千賀滉大(32)は12度目の先発に臨み、6イニングでメジャー移籍後最多の109球を投げ、5安打1失点、2四球、6三振の好投。メッツが0−1の場面で交代したため、7勝目はならなかった(6勝3敗)。試合は2−2の九回2死一、三塁で代打・リンドアがライト線へ決勝の2点タイムリー二塁打を放ち、勝負を決めた。メッツはナ・リーグ東地区で首位をキープし、2位のフィリーズに2.5ゲーム差とした。また千賀は規定投球回に復帰し、防御率1.59はナ・リーグ1位を維持した。
打者天国といわれるクアーズフィールドでも千賀は当たり前のように安定したゲームメークを披露した。決め手を欠く打線からの援護を待ち、僅差のまま終盤勝負に持ち込んだ。
「いろいろ分からない球場でしたけど、なんとか粘れてよかったかなと思っています」
メジャー3年目で初めて登板するコロラド州デンバーの地。標高約1600メートルの高地のため、酸素が薄く打球が飛びやすいとされる。さらに変化球の曲がり方にも影響を与える。疲労感や負担も普段以上に感じるため、ビジター選手にはタフな球場だ。その中で千賀は、メジャー3年目で最多となる109球を投じた。
「球がなかなかうまく自分の思った軌道じゃなく変化するので、難しさも感じていました。六回までいけてよかった」
マウンド上でいつもと違う自身のボールに戸惑いながらも、6度目のクオリティー・スタート(6イニング以上を投げ、自責点3以下)をクリア。試合後、米メディアから効果的だった球種を問われると「なんだろう…。分かっていないまま(登板が)終わったって感じかな」と苦笑いした。実際、ウイニングショットの“お化けフォーク”はシーズン平均より、約8センチ落ち幅が少なかった。0−1のビハインドでマウンドを降りたが、七回に打線が2得点で逆転。その裏、すぐに同点とされるが、九回に千両役者が決めた。
右足小指の骨折でスタメンを外れていたリンドアが最終回の2死一、三塁の絶好機に代打で登場。ライトポール近くの芝生で弾む決勝の2点タイムリー二塁打を放った、勝利をもたらした。千賀は「それをリアルタイムでみていて、やっぱりスターだな、と思いまし。それ(負傷していること)を感じさせないリーダーシップもありました。彼のすべてが出たのかな、と思います」と賛辞を送った。
エースが好投で勝利へのチャンスを作り、チームリーダーの一振りでシーソーゲームをものにした。2015年以来の地区優勝へ、メッツには絶好のムードが漂っている。
