「めちゃくちゃいいわけでも悪くもなく登板だった。(変化球の)使い方を捕手のトレンズが上手く引き出してくれた。メジャーの試合で初めて組んだが、これから2人で組んで分かってくることもあるので、これからいいものを作っていきたいと思う」
時折、悔しそうな表情を見せながら千賀滉大は試合を振り返った。
マーリンズ戦での今季初登板は、5回77球3安打(1本塁打を含む)8三振1四球4失点(自責2点)という結果だった。
千賀は初回、先頭打者のエドワーズに高めの直球を右中間にはじき返されて二塁打を許すと、続く左打者ストワーズに真ん中に甘く入った93.4マイル(150.3キロ)を右中間に運ばれ2ラン本塁打に。わずか4球で2点を失った。
2回は速球を減らし、変化球の多い配球で、2者連続でフォークボールで空振り三振とエンジンがかかると、続く3回もフォークボールで3者連続空振り三振を奪う圧巻の投球を見せた。
相手打者がスイング後に膝をつくほど、大きな落差のフォークボールに、マーリンズのテレビ解説者が「このゴーストフォークはえぐい。これは打てないね」と舌を巻くほどだった。
しかし4回、遊撃手リンドアの失策と四球で2死一、二塁のピンチを迎えると、7番ポーリーに90.4マイル(約145.5キロ)のカットボールを左中間へ二塁打を許し、2点を勝ち越された。
千賀は5回、この日最速97マイル(約156.1キロ)の速球でストワーズから空振り三振を奪うなど3回に続く3者凡退に抑えたが、その後、味方の援護がなく、今季初登板は黒星スタートとなった。
「良くも悪くもない」
千賀はそう表現したが、手応えも多い登板だった。
この日、マーリンズ相手に22球のフォークボールを投じ、15球で空振りを奪ったが、そのうちストライクゾーン内の球は36%。相手打者は千賀のフォークボールの動きに全く目が合っていなかった。またスイーパーやゾーンぎりぎりをついた速球で効果的にファールを奪うなど、制球力も安定感があった。
メッツは先発2投手をケガで欠く苦しい状況で、今日の千賀の好投はチームにとって朗報になったはずだ。