長袖に覆われた左腕には、点滴を受けた針の後があった。数日前から、高熱、咳、頭痛に襲われた。だが、予定されていた登板日は、志願の強行。チームは敗れたものの千賀は、4イニングで1失点にしのぎ、リリーフに後を託した。
「マウンドに上がるって決めたのも僕ですし、そこの中でなんとか試合作りたいなと思ったんですけど、そんな甘くなかった」
一回は先頭にレフト前ヒットを許すが、盗塁死もあり無失点。二回は三者凡退と序盤は順調にみえた。だが、三回に2安打1四球で2死満塁、四回にも2安打2四球で1死満塁のピンチを招いた。失点は五回1死一、二塁からトーマスにセンター前にタイムリーヒットを打たれた1失点のみで乗り切った。それでも「本当、紙一重ですね。自分がどうこうできた登板とは思っていない。次以降しっかり調整していきたい」と語った。前日の4月30日とこの日、球場内の医務室で点滴を受け、試合に間に合わせた。「調整も何もできなかったというのが、正直ある」と中5日で臨んだが、満足な練習をこなせる体調ではなかった。
打線はソトが2本のソロで挙げた2得点のみ。不振が懸念された大砲の2発は今後への好材料だ。昨季の8月以来となるホームでのカード負け越しを喫したが、それでも21勝11敗は、激戦区のア・リーグ東地区で首位をキープしている。
「本当ごまかし、ごまかしでやってきた。(投球内容の)いい悪いがはっきり出ています。ちゃんと丁寧に1試合1試合、課題を作って、それに対してどうフィードバックしていくか、自分の中で整理していけたらと思います」
試合後、チームはセントルイスへの遠征に出るため、慌ただしく荷づくりに追われた。千賀は通常のローテーションなら、次回は中5日で5月7日(日本時間8日午前4時40分開始)、敵地フェニックスでダイヤモンドバックスと再戦する。先発陣の中心として、ローテを外れるわけにはいかない。その思いで体調回復を急ぎ、次戦への調整を進める。
