今季56本塁打のシュワーバー、争奪戦は早期決着の可能性も

フィリーズとの再契約が有力か

November 10th, 2025

今オフのフリーエージェント(FA)市場におけるトップ選手たちは「どのチームと契約するか」という人生を変える可能性がある決断を急ぐことはないだろう。しかし、MLBネットワークのジョン・ポール・モロシは比較的早い段階で契約がまとまる可能性がある大物FA選手として、フィリーズからFAとなった長距離砲カイル・シュワーバーの名前を挙げている。

10日(日本時間11日)、モロシは「関係者といろいろな話をしてきたが、もし早い段階で契約がまとまる大物FA選手がいるとすれば、それはシュワーバーだろう」とコメント。「理由は以下の通りだ。彼をめぐる市場は(ほかのトップ選手よりも)明確だ。(ほかのトップ選手には)流動的な要素がいくつもあるが、シュワーバーの場合、彼の役割は非常にハッキリしている。そして、フィリーズにとってシュワーバーがどれだけの価値を持つか、それも明確」と説明した。

要するに、シュワーバーのような「指名打者専門」の大物FA選手を獲得できるチームは限られているということだ。たとえば、大谷翔平がいるドジャースやジャンカルロ・スタントンがいるヤンキースはシュワーバーの争奪戦には加わらないだろう。シュワーバーを獲得できるのは指名打者のポジションが空いていて、なおかつ高額な複数年契約を提示できる金銭的余裕があるチームに限られる。

そうした事情を踏まえ、モロシはシュワーバーについて「フィリーズ残留が最有力」と予想する。また、フィリーズも今オフの最優先事項の1つとして、シュワーバーとの再契約を挙げている。ただし、今季56本塁打、2022年以降の4シーズンで187本塁打を放っている長距離砲にはフィリーズ以外のチームも興味を示すはずだ。

MLB.comのマーク・フェインサンドはシュワーバーの移籍先候補として、フィリーズのほかにレンジャーズとレッズを挙げている。また、MLB.comのスタッフによるアンケートでは、シュワーバーが2021年に在籍したレッドソックスに復帰することを予想した者も多かった。果たしてシュワーバーは来季、どのユニフォームを着てプレーすることになるのだろうか。