二塁手市場がヒートアップ、Dバックス・マルテのトレードはあるか

レイズ・ラウ、カージナルス・ドノバンにもトレードの噂

December 11th, 2025

ダイヤモンドバックスのマイク・ヘイゼンGMが正二塁手ケテル・マルテのトレードに関する問い合わせに耳を傾ける意向を示してから約1カ月が経過したが、オールスター選出3度の二塁手がトレードされるという噂は現在も絶えない。

MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者によると、マルテをめぐる市場はヒートアップしており、レッドソックス、ブルージェイズ、マリナーズ、レイズ、フィリーズなどが移籍先の候補に挙がっているという。ジ・アスレチックの報道によると、レッズもマルテ獲得を検討しているようだ。

マルテは今季も素晴らしいパフォーマンスを見せ、126試合に出場して28本塁打、OPS.893、WAR4.6(ファングラフス版)を記録。2023年以降、WAR(15.3)とwRC+(140)の両方でトップ15にランクインしており、直近2年間はいずれもオールスター選出&シルバースラッガー受賞とメジャーを代表する二塁手として活躍を続けている。

こうした活躍に加え、ダイヤモンドバックスと結んでいるリーズナブルな契約もマルテの価値を高めている。契約は残り5年9100万ドル(約136億5000万円)で、6年目となる2031年シーズンは年俸1150万ドル(約17億2500万円)の選手オプション(選手に契約延長権あり)。マルテの市場価値を考えれば、格安と言っていい契約だ。よって、ダイヤモンドバックスがマルテのトレードで極めて大きな対価を求めているのは当然と言えるだろう。

マルテが中心となっている二塁手市場だが、もう1人ビッグネームが登場した。MLBネットワークのジョン・ポール・モロシ記者によると、今季31本塁打を放ったブランドン・ラウ(レイズ)がトレードされる可能性が高まっているという。先月、レイズは年俸1150万ドル(約17億2500万円)の球団オプションを行使。来季が契約最終年となり、ラウは1年後にフリーエージェント(FA)となる。レッズが獲得に興味を示していることが報じられているほか、モロシ記者は10日(日本時間11日)、パイレーツが獲得に向けてトレード交渉中であることを報じた。

マルテとラウを獲得できなかったチームは、もう1人のトレード候補であるブレンダン・ドノバン(カージナルス)を狙うはずだ。地元紙の報道によると、ジャイアンツ、マリナーズ、ロイヤルズ、パイレーツなどがドノバン獲得に興味を示しているという。ドノバンは堅実な打撃力を持ち、内外野を守れるユーティリティプレーヤーで、FAになるまであと2年保有できるため、トレード市場での価値は高い。マルテほどではないものの、こちらも獲得のためには大きな対価が必要になるだろう。