吉田正尚、リハビリ試合初出場は2打数ノーヒット

試合前練習では一塁守備も特訓

July 3rd, 2025

ウースター2−5シラキュース】ウースター/ポラーパーク、7月2日(日本時間3日)

昨オフに右肩の手術を受けたレッドソックスの吉田正尚(31)がマイナー傘下3Aウースターの一員としてメッツ傘下のシラキュースとのダブルヘッダー第1戦(7回制)に「2番・DH」で出場し、2打数ノーヒット、1四球だった。試合前練習では、一塁ミットを手に基礎練習を行った。なお、ダブルヘッダーの第2試合は欠場。3日(同4日)は、レフトの守備につく予定だ。

快音は響かなかった。しかし、生きた球をみた3打席そのものが収穫だった。吉田はリハビリゲームとして今季の公式戦に初出場。メジャー復帰に向け、第一歩を踏み出した。

「久しぶりの実戦でしたのでいろんな球をみることができて、よかったです。無事きょうを終われたのでよかった、それだけですね」

一回1死の第1打席はキャッチャーゴロ。三回2死の第2打席は四球、六回1死の第3打席では、空振り三振だった。この日のテーマに「真っすぐをしっかり振り切ること」を掲げたが、全18球中、直球は2球だけ。それでもメジャー経験者の先発右腕、デベンスキー、中継ぎのメリーウェザーらとの対戦に「いいピッチャーを見られたのは大きかった」と収穫を得た。

メジャー1年目の終盤から不調を感じた右肩は、昨年10月に手術を受ける決断をした。当初は、開幕時点で8割ほどの回復を目指したが、リハビリは停滞。5月上旬にリハビリをしていたフロリダ州フォートマイヤーズからボストンに戻り、炎症を緩和するコルチゾン注射を打った。前日1日(同2日)には右肩の状態について「もう10割に近くきています」。3日(同4日)はレフトの守備につく。さらにメジャー復帰した際の備えとして、一塁守備も練習中だ。

試合前練習では、ファーストミットを手にゴロ捕球など基礎練習に取り組んだ。1、2週間前にチームから練習を指示されたという。一塁に取り組むのは、高校3年時以来。レッドソックスの外野はレフトにデュラン、センターにラファエラ、ライトにアブレイユに加え21歳のアンソニー。外野手がやや飽和状態で起用の選択肢を増やすために一塁でもスタンバイする。DHだったディバースがジャイアンツにトレード移籍。一塁のカサスは、左膝の靱帯断裂の大ケガで復帰は来季以降だ。

「自分の技術もそうですし、もう少し(状態を)上げていかなければいけない」

レッドソックスは、勝利すれば勝率5割復帰だったレッズとのダブルヘッダー第2試合に3−0から逆転負けで4連勝を逃した。ア・リーグ東地区の激戦で浮上するため、吉田は一日も早いメジャー復帰と貢献を目指している。レフトとファースト守備の練習を続け、質の高い打席を重ねる。