本塁から約485フィート(約148メートル)も離れた席に座っていて、ホームランボールを捕れると期待する観客はいない。ましてや、同世代屈指のスターが歴史的な節目に刻む一発など想像もしないだろう。だが20日のクアーズフィールドでは、ある観客がまさに絶妙のタイミングで、絶好の席に座っていた。
エンゼルスのスーパースター、マイク・トラウトがロッキーズ戦の八回表に通算400号となる超特大アーチを放ち、試合はエンゼルスが3―0で勝利。観客のアルベルトさんが、そのホームランを素手でキャッチした。試合後、アルベルトさんは貴重な記念球を“生みの親”であるトラウト本人に返却し、その結果、すぐには忘れられないような素晴らしい体験につながった。
アルベルトさんは妻と2人の子どもとともにトラウトと対面。記念球をトラウトに渡す引き換えに直筆サイン入りバット3本を受け取った。一緒にキャッチボールをするさらに貴重な体験もあった。エンゼルスのダグアウトで言葉を交わした後、アルベルトさんとトラウトは三塁線付近へ移動してボールを投げ合った。アルベルトさんは本塁打を素手で捕った際には使わなかったグラブを持参し、3度のMVP受賞者のトラウトは素手のままだった。
トラウトはア・ナ両リーグ史上、通算400本塁打到達は59人目。400本すべてを同一球団で記録したのは20人しかいない。2015年にスタットキャストの計測が始まって以降、485フィート(約148メートル)以上の本塁打はこれで3本目で全選手中最長弾だ。
トラウトが家族と対面した際、アルベルトさんは、トラウトが一打を放つ直前に息子に言っていた言葉を本人にも伝えた。
「ものすごいパワーがあるね」
