ベッツの2本塁打を含む3安打4打点でサヨナラ勝利

March 29th, 2025

ムーキー・ベッツ内野手(32)が勝負を決めた。タイガース戦の延長十回。5−5の1死二、三塁でレフトに2号サヨナラ3ランを放った。

「本当に特別な瞬間だった。打球がどこへ飛んだかは関係なかった。その時点で翔平が二塁に進んでいたから、プレッシャーは少し軽くなっていた」

タイガースに2点を勝ち越されて迎えた延長十回。無死二塁から始まるタイブレークで先頭のコンフォートがレフト戦へタイムリー二塁打で1点差に。1死二塁から代打・スミスがレフト前に同点タイムリーを放った。そして、大谷がライト前ヒットでつなぎ、2番のベッツに打順が巡った。

フルカウントから低めの見逃せばボールゾーンのチェンジアップを卓越したスイングワークでレフトスタンドまで運んだ。絶叫しながら三塁ベースをまわり、ホームではチームメートが待つ歓喜の輪でウォーターシャワーを浴びた。

ベッツは東京でのカブスとの開幕シリーズ前にノロウイルスに感染。食事をしても嘔吐してしまうなど、体重が10キロ近くも減っていたという。

殊勲のヒーローは、試合後のクラブハウスでメディアに囲まれると「ちょっと自己中心的に聞こえるかもしれないけれど」と前置きして語った。

「僕にとっては、自分が体重が減った状態でプレーできたことを本当に誇りに思っている。体重が減った状態でプレーすることは大したことではないかもしれないけれど、僕が経験してきた調子の波、病気で泣いている夜、妻がそばにいて支えてくれたことを考えると、それが感情の源になる。もちろん、仲間たちのために勝つことができたのは、とてもうれしい」

2−2の八回2死での1号ソロをレフトに放っていた。筋力も落ち、まだ万全とは程遠い体調で全力を尽くし、勝利に貢献している。