3年連続100敗&2年連続地区最下位のホワイトソックス、もはや弱小ではない

7:18 AM UTC

­カリフォルニア遠征は3勝3敗。勝率5割復帰に2度挑み、いずれも敗戦した。ホワイトソックスは9日(日本時間10日)から、ホーム10間で9試合を戦う。五分に戻し、貯金を作り、ア・リーグ中地区で上位浮上を狙う。3年連続100敗、2年連続地区最下位の弱小球団は、確かな足取りで再建を進めている。

「ここは家族だ。毎日、互いのためにプレーしている。ユニホームの胸に書かれているものがすべてだ。それがここにいる全員にとって何を意味するのか、分かっている。どんな方法であれ、勝利をつかむために毎日全力を尽くす」

二塁手のチェイス・マイドロス(24)はチームの結束をそう語る。昨季、メジャーデビューし、今季はここまで37試合中、35試合に出場。打率.278、出塁率.353をマークしている。若手が着実に経験を積み、勝利を目指すべきチームのあり方を語る一例だ。一般的に若手は、まずは自分の成績を残し、メジャー定着に必死になるもの。しかし、堂々とチームへの献身を明かす24歳の内野手は、リーダーの資質を備えているのかもしれない。

遊撃手のコルソン・モンゴメリー(24)と二遊間を組み、安定した守備力でセンターラインを固め、打線で欠かせない存在だ。モンゴメリーは2021年のドラフト1巡目。5月1日のパドレス戦で放った9号は、デビューから103試合目で通算30本目。球団史上、2014年のアブレイユに次いで2位の数字だ。若手の台頭があるものの、チーム打率.229はア・リーグ最下位。OPS(長打率+出塁率).702は同9位と健闘しているが、改善の余地は十分だ。

村上宗隆(26)の長打力がホワイトソックスの勝利に結び付けられているかもしれない。球団が描く強化ビジョンが順調に進み、さらに“村上効果”が再建を加速させている。MLB.COMでホワイトソックスの番記者を25年務めるスコット・マーキン記者はクリス・ゲッツGMの談話を紹介。日本のスラッガーがもたらす相乗効果を伝えた。

「(村上の)全てのスイングが試合を変えているように思える。しかし、私にとってそれは二次的なことだ。チームメートを鼓舞し、つながりを持ち、エネルギーを与え、打者ミーティングにユーモアをもたらし、球団のあらゆる部分に影響を与えていることのほうが重要だ。本当に特別だ」

日々、変わらぬ試合への徹底した準備。村上の野球に取り組む姿勢は、周囲のチームメートを感心させている。言葉の壁があろうとも仲間を引きつける人柄とリーダーシップ。毎日の試合前練習では、常に笑顔。いい雰囲気がある。

先発投手のチーム防御率3.96はア・リーグ7位。しかし、イニング数は同最下位の161回1/3だ。今後は、先発投手陣が多くのイニングを稼ぐことが、順位浮上へキーポイントの一つだ。

5月6日時点でベンチ入り26人の平均年齢27.1歳は30球団で一番若い。荒削りのもろさと伸び代、そして勢いが同居するメンバー構成。過去3シーズン、負けまくったチームは勝利の希望を抱かせる戦いを展開する。開幕3連敗を含め、4カードで4勝8敗と負け越した。しかし、4月は月間13勝13敗の勝率5割で終えた。5月6日終了時点でア・リーグ中地区の首位はガーディアンズが19勝19敗。ホワイトソックスもこのペースなら、地区優勝のチャンスがある。

「ケガをしている選手とか、しっかりと本当にチームを盛り上げてくれていますし、本当にチーム一丸となって、勝とうという意識でやってる。常に前を向いて勝ち続けていけるようにしていきたい」

村上は若いチームの団結をそう語る。過去3年、日本に伝わるホワイトソックスのニュースのほとんどが負け続ける弱い姿だっただろう。しかし、今は違う。再建のプロセスとポストシーズン進出への望みを感じさせる生まれ変わった姿。とはいえ、また開幕から1カ月ちょっと。これから、各チームが真の力が試される。村上は14本塁打、28打点はいずれもア・リーグ2位。好成績でも気を引き締める。

「まだ始まって1カ月ちょっとなんで、これを続けていけるように。これからいろんなこともたくさんあります。これを最後の9月、10月まで続けることが大事かなと思います」

シーズン終盤、ポストシーズン争いをしたい。チームの願いを実現するため、村上は打ち続ける。