剛腕スキーンズ、山本との投げ合い制す

七回途中、9三振で3勝目

April 26th, 2025

<ドジャース0−3パイレーツ>

昨年のナ・リーグ新人王、パイレーツのポール・スキーンズ(22)がドジャース戦で6度目の先発。メジャーキャリア最多の108球を投げ、6回1/3、5安打無失点、無四球、9三振の好投で3勝目(2敗)を挙げた。

ドジャース打線を圧倒した。四回まで散発3安打しか許さず、五回は2死二塁のピンチで大谷翔平から空振り三振を奪った。六回も安打を許しながら無失点に抑え、七回1死まで投げた。

スキーンズは、198センチの長身でサイドスロー気味で独特の腕の角度から100マイル(約161キロ)に迫る直球が最大の武器。さらに93〜95マイル(約150〜153キロ)でスプリットのように鋭く落ち、さらにシンカーのように右打者の内角へ、左打者には外角へ曲がる“魔球”がある。スプリットとシンカーをかけ合わせた「スプリンカー」がウイニング・ショットだ。この日の最速は99.7マイル(160.5キロ)だった。

2023年のドラフト1巡目・全体1位指名を受けた逸材。入団2年目の昨季、メジャーデビューすると23試合で133イニングを投げ、11勝3敗、防御率1.96の好成績を挙げた。投球回を大きく上回る170三振をマークした。

スキーンズはドジャースタジアムから南東に約80キロに位置するレイク・フォレストで育った。家族、友人、知人らが観戦する前で好投と勝利を披露。試合前時点で防御率0.93だった山本由伸(26)とのマッチアップはMLBネットワークで全米中継された。サイ・ヤング賞候補に名前の挙がる両右腕の投げ合いは、大きな注目を集めた。

パイレーツはスキーンズの後を受けたリリーフ陣が好投のバトンをつないだ。ボルッキー、サンタナ、そして不振で一時マイナーに降格していベドナーが無失点リレー。ドジャース打線は6安打無得点で今季2度目の3連敗を喫した。ただ、ナ・リーグ西地区は全球団が敗れ、順位に変動はなかった。ドジャースは首位パドレスを1ゲーム差で追う3位につけている。

大谷は「1番・DH」で出場し、4打数無安打。第1打席は打球速度約160キロのセンターフライ、第2打席はピッチャーゴロ、第3打席は空振り三振(第3打席までスキーンズと対戦)、第4打席はセンターフライだった。大谷は直近15試合で打率.226、OPS.707と調子を落とし、今季通算成績は打率.260、OPS.834となっている。