レッドソックスのディバースが一塁コンバートを拒否

吉田正尚の出場機会にも影響か

May 9th, 2025

レッドソックスのラファエル・ディバース(28)は今季2度目となるポジション変更に難色を示しているようだ。一塁を守ってきたカサスが左膝の大ケガで手術を受け、今季はプレーできない。編成責任者のブレスロー編成本部長はディバースに対して一塁へのコンバートを打診したが、ディバースは「今のポジションでプレーして2カ月しかたっていないのに、また別のポジションをプレーさせようとするのは最善の選択ではないと思う」と語り、一塁転向を拒否する意向を示した。

今季のレッドソックスはアストロズからフリーエージェントで三塁手のブレグマンが加入したことに伴い、主砲ディバースを三塁からDHに配置転換。コーラ監督はディバースをレギュラーDHとして起用することを明言していた。三塁手としてプレーすることにこだわりを持っていたディバースとしては、しぶしぶDH転向を受け入れた経緯があり、開幕からわずか2カ月で一塁転向を打診されることに納得のいかない思いもあるようだ。

ディバースは「スプリング・トレーニングのとき、チームは僕に『グラブは片付けておけ。DH以外のポジションで起用することはないと思うから』と言ったんだ。(ようやくDHに慣れてきたのに)そんなに臨機応変に対応できないよ」とコメント。今季は慣れないDHで序盤は調子が上がらなかった。ようやく状態が上向いてきただけにディバースが一塁転向を拒否するのも理解できる。

そして、ディバースの「一塁転向拒否」は右肩の手術を受け、リハビリで離脱中の吉田正尚(31)の出場機会にも影響を与えるはずだ。もしディバースが一塁に移れば、DHが空くことになるため、吉田に出場チャンスがめぐる可能性があった。現在、右肩のリハビリ中だが、オープン戦ではDHとして出場し、打撃はこなしていた。しかし、ディバースがDHに残るのであれば、吉田は外野守備に就くしか、試合出場の手段はない。外野には昨年のオールスターMVPのデュランがおり、若手のアブレイユも急成長中。さらに超有望株のアンソニーが昇格すれば、吉田が入る余地はなくなってしまう。いずれにしても、吉田はレッドソックスで厳しい立場に立たされている。