試合後、レッドソックスを指揮したラモン・バスケスは、フェンウェイ・パークの記者会見室で報道陣の取材を受けながら、思わず身震いをした。確かに19日(月)のナイトゲームの試合開始時の気温は10℃台前半で風も強かった。
でも震えた理由は寒さではなく、試合後のビール・シャワーのせいだった。
この日、アレックス・コーラ監督は娘カミラさんのボストン・カレッジ卒業式に出席するため、試合を欠場。その代行としてベンチコーチのバスケスが指揮を執り、メッツに3-1で勝利を収めた。
「選手たちがすばらしい仕事をしてくれた。本当に良い試合だったよ」とバスケスは試合後に笑顔で語った。初回の先制点で試合の流れを掴み、先発ドビンズに大きな援護になったと振り返る。
レッドソックスはここ数試合、リーグ屈指の好投手との対戦が続いている。
サイ・ヤング賞投手のタリク・スクバル(タイガース)、クリス・セール(ブレーブス)と連続して対戦し、今日はナ・リーグ防御率1位(1.02)を誇るメッツの千賀滉大を迎えた。
しかし初回、先頭打者のジャレン・デュランが千賀の初球をライトに二塁打にすると、続くラファエル・ディバースが四球で出塁。無死一塁、二塁でアレックス・ブレグマンのセカンドゴロとトレバー・ストーリーのタイムリー内野安打で2点を先制。さらに二回1死からカルロス・ナルバエスが四球で出塁し、デュランがライトへのタイムリー三塁打を放ち、追加点を挙げた。
「先頭打者のジャレンがああいう形で出塁してくれると、とても流れが良くなる。彼が積極的なプレーをしてくれると、勝率がグッと上がる気がする」とバスケスは絶賛した。
千賀は六回3失点でクオリティスタートを記録したが、3失点は今季ワースト。得意の「ゴーストフォーク」も精彩を欠き、ストーリーとデュランもフォークを仕留めた。
「試合前に『今日は千賀のスプリットが決まらないといいな』って言ったけれど、ゾーン外へのボールが多くて見極めやすかった」とバスケスは振り返る。
一方、レッドソックスは先発ドビンズが四回まで3安打1失点と好投したが、五回に連続安打などで2死一、三塁のピンチを迎えると、球数66球にも関わらず指揮官はすぐに投手交代。2番手の左腕ウィルソンは左打者リンドアを空振り三振に仕留め、得点を許さなかった。
「千賀のような好投手を相手に、序盤に得点できたことで試合の流れをつかめた。自分もその勢いに乗ろうと心がけた」と先発ドビンスは振り返る。
バスケスは一夜限りの監督代行として白星を手にしたが、「また指揮を執るか?」という問いに笑顔で首を振った。
「現役時代、ここでは半シーズンしかプレーしなかったけど、2018年からアレックスと一緒にやってきた。この球場で、レッドソックスのユニフォームで初采配を経験できたことは本当に特別だった。でも今日で監督業は引退だよ」と笑った。
