【ヤンキース1−4レッドソックス】ボストン/フェンウェイパーク、6月27日(日本時間28日)
ライバル&エース撃破につながる価値ある一発だった。レッドソックスの吉田正尚(32)が「1番・DH」で出場し、2号先頭打者本塁打を含む3打数2安打1打点。ライバルとの4連戦で3連勝に貢献した。
チームを勢いづける一振りだった。一回、吉田は3度目の「1番」で最高の結果を出した。ゲリット・コール(35)から右中間へ先制ソロ。ほんの数センチ、バットを短く持った。18試合67打席の一発。1号を放ってから、33日が経過していた。
「(ヤンキースは)毎年強い。どれだけ順位が離れていようとも、フェンウェイパークで戦やるヤンキース戦は特別な雰囲気と言いますか、ファンの方々も楽しみに来られる方が多い。今季はフェンウェイで少し負けが込んでいるので、なんとか(地元ファンに)勝ちゲームを見せられたらと思います」
ヤンキースとの4連戦前には、そう話していた。6月は試合前時点で月間打率.175と不調。宿敵はア・リーグ東地区で首位に立っていた。一方でレッドソックスは最下位。両極端な成績だが、シリーズ勝ち越しを懸けた一戦で相手先発の出鼻をくじいた。4月のホームでのヤンキース3連戦(4月21〜23日)は3連敗を喫した。取り返すように4連戦で3連勝。25日(同26日)にも「1番・DH」で出場したが3打数ノーヒットに終わっていた。アピールするためにも必要な結果だった。
「(左翼レギュラーのロマン)アンソニーがケガをして、出場機会がある程度増えてきている中で、結果を出していれば地位をつかめるでしょうけれども、現状このような数字では他のリーグのDHの選手と比べると明らかに低いです。そこでなかなかうまくいかない」
アンソニーが右手首を痛め、負傷者リスト(IL)入り。吉田としては、自然と出場機会が増える。活躍し、アンソニーの復帰後も必要戦力と首脳陣に認めさせる絶好機だった。しかし、インパクトある活躍や好調をアピールできていなかった。
シリーズ開始前には「内容のいい打席が少ないです。パッと思い浮かばないくらいなので、なかなか自分の納得する打席は迎えられていません」と苦悩を明かした。しかし、内容のいい2安打。三回先頭でもコールの97.3マイル(約156.6キロ)の直球をセンター前に弾き返した。打球初速104.3マイル(約168キロ)の鋭い当たりで復調を感じさせた。
この1試合の活躍で吉田の立場が安泰になるわけではない。しかし、苦しんでいた打撃が上向く起点の一打になるかもしれない。
「自分のいい打球は右中間に伸びていく打球です。(打球が)落ちずにしっかりとスピンの効いた、ボールの下にバットが入っていってくれればいいと思っています」
まさにその言葉を表現するような34日ぶりの本塁打。吉田の調子とレッドソックスのチーム状態が上向くきっかけにしたい。
