10−3の九回。佐々木は三塁側ダッグアウトから、自身のメジャー初勝利の瞬間を迎えた。5番手右腕、ガルシアが2死満塁のピンチを招くが、見逃し三振で試合を締めた。笑顔でチームメートとのタッチの列に並んだ。
「まずはホッとしているというかよかったなというか、うれしい気持ちです」
一回から4イニング連続で球数を20球以上費やし、五回を前に85球を投じる苦しい内容だった。しかし、大崩れすることなく責任投球回を投げ抜いた。球数は、メジャー移籍後最多となる98球。四回には、リリーフ投手陣がウオーミングアップを開始するシーンもあった。しかし、五回をこの日、初めて三者凡退に封じ、勝利投手の権利を手にして、救援投手陣に後を託した。
アクシデントを乗り越えた。アトランタは激しい降雨の影響で試合開始が3時間6分遅れた。プレーボールは午後10時21分。試合終了は、日付が変わった5月4日午前1時26分だった。ドジャースは遠征での10連戦の2試合目。さらにブレーブスは17連戦の3試合目。今後、投手の起用に負担がかかるため翌日のダブルヘッダーへの振替は避けたかった。
試合後。深夜にも関わらず、メジャー初勝利を祝う恒例儀式が待っていた。クラブハウスでは、ビールシャワーの祝福。だが、実際にはビールだけではなく、ケチャップなども浴びせられた。「すごい、いろんなものをかけられて、たくさんの人におめでとうと言ってもらえてすごくうれしかったです」。洗濯カゴのカートに乗せられ、シャワールームへ。時刻は深夜2時近く。眠さよりも喜びが上回った。
「きょうは試合開始が遅れたり、明日も試合がある中ですごく大変な試合だった。その中で最低限の仕事ができたのでそこはよかった」
打線は1−1の三回に先頭の大谷が勝ち越しの8号ソロをセンターへ運んだ。四回にも4点を追加し、23歳右腕を援護した。最終的には12安打10得点で大勝。3時間5分の試合時間、そして3時間6分の遅延。長い1日を終えた。
「初勝利も僕にとってはすごく思い出に残る。こういった形(3時間以上の遅延)で初勝利できたことはすごく特別でなかなか忘れることはできないかなと思います」
試合後にはウイニングボールとメンバー表のカードを手に記念撮影。次回登板は5月9日(日本ん時間10日)、敵地でのダイヤモンドバックス戦が予定されている。ようやくつかんだ初めての白星。ワールドシリーズ制覇を目指すチームに貢献するため、勝ち星を積み重ねる。
