自分への怒り、打席での迷いがあった。それだけに感情が爆発した。カブスの鈴木誠也(30)はダイヤモンドバックス線に「2番・DH」で出場。1−0の六回無死一塁では今季1号2ランを右中間スタンドに運んだ。一塁を回ると叫び、右拳を力強く握りしめた。
「ここ最近、シーズンが始まってあまりいい状態じゃなかったので、きょうは自分のスイングをしっかりすることを心がけて(試打席に)入った。それがいい結果につながったのかな、と思います」
6試合目で飛び出した待望の1号。前日時点では、打率.095、0打点、0四球など不振だった。試合後のクラブハウスで雄叫びを上げた感情を問われると「自分にイライラしていたので、はい。自分のことをぶん殴ろうと思っていたのでなんとか結果がでてよかったです」と独特の誠也らしい表現で振り返った。
「いろいろ迷いがあったり、試合に入り込めていない。自分のことで悩んでいることにイライラしていた。きょうは、もうしっかり投手と戦う。もちろん、毎日戦うつもりでいっているんですけど、どこか迷いで自分のスイングができていない状況がずっと続いていたので、そこは、なんとか脱することができたのでよかったです」
己の打撃で悩む気持ちとは別にチームに貢献することを最優先に改めて集中した。その結果、4打数2安打2打点、1四球で勝利を引き寄せる流れを作った。しかし、カブスは6−2とリードした八回に悪夢の8失点。結局、6−10で敗戦した。
米国での開幕4連戦は2勝2敗。試合後は、アスレチックスとの3連戦のため、カリフォルニア州サクラメントに向かった。
カブスはここまで2勝4敗で負け越し。勝率5割復帰、そして勝利を積み重ねるために誠也の打撃復調は不可欠だ。
