大谷翔平が3年連続、通算4度目のMVP受賞を果たした。
今季は2023年以来、2年ぶりに二刀流として復帰したが、打者としての記録も圧巻だった。OPS1.014、55本塁打、長打力と出塁率の高さで他を圧倒し、まさに「打者としても別格」と言えるシーズンを送った。単なる長打力だけでなく、打率や四球、三振のバランスも優れ、相手投手にとって脅威そのものだった。打撃面だけで見ても、シーズンを通してMLB最高レベルの実力を証明した。
今回は、そんな大谷の打撃シーズンのハイライトを、達成した記録とともに動画で振り返る。豪快な本塁打や巧みなバットコントロール、相手投手を圧倒する打撃の数々──2025年シーズンを彩った大谷の打撃の軌跡を、記録と映像で余すところなく紹介したい。
打撃成績
172安打(ナ・リーグ5位)/55本塁打(2位)/102打点(6位)/146得点(1位)/20盗塁(18位)
打率.282 (13位)/出塁率.392(2位)/長打率.622(1位)/OPS(出塁率+長打率)1.014(1位)
2年連続50本塁打:キャリア初、ドジャース初、MLB史上6人目
昨年に続いて50本塁打を突破し、2年連続で達成。自身にとってキャリア初の連続50本塁打、そしてドジャース史上初の快挙でもある。MLB全体でもわずか6人しか成し遂げていない稀有な偉業で、パワーと安定性を兼ね備えた二刀流の象徴的記録となった。
2年連続50本塁打+20盗塁:MLB史上初
さらに注目すべきは、50本塁打に加えて20盗塁を達成したことだ。これまでMLBの歴史上、複数年で「50本塁打以上かつ20盗塁以上」を達成した選手は存在せず、大谷が史上初となった。この数字が示すのは、単なる長打力ではなく、俊敏さや野球IQを兼ね備えた二刀流ならではの能力だ。打ってはホームラン、走っては盗塁──文字通り全方位で相手を翻弄したシーズンとなった。
55本塁打:キャリアハイ。球団のシーズン最多本塁打記録
レギュラーシーズン最終戦ではさらに記録を更新。55本塁打は自身のキャリアハイであると同時に、ドジャース球団史上のシーズン最多本塁打記録にも輝いた。単なる数字の積み上げではなく、長打の質も圧倒的で、スタットキャストでは飛距離、打球速度ともにリーグトップクラスを維持。毎試合が「本塁打の可能性を秘めた試合」と言っても過言ではなかった。
5月に15本塁打:球団の月間最多に40年ぶりに並ぶ
5月に15本塁打を放ち、ドジャースの月間最多本塁打記録に40年ぶりに並んだ。15本塁打はエンゼルス時代の2023年6月以来、自身2度目の快挙であり、シーズン序盤から圧倒的なパワーを見せつけた。
四球109個:自己最多
今季、四球を109個選び、自己最多を更新。これまでの最多は2021年の96個。今季序盤、2番打者のベッツが打撃不振で苦しむ中、大谷は「なんとか自分が出塁しないと」という意識から大振りする場面もあったが、特に8月以降は状況に応じて『つなぐ野球』を意識するようになり、四球が増加。相手投手にとって、ますます警戒が必要な存在となった。
3塁打9本:自己最多
今季、3塁打を9本記録し、自己最多を更新した。これまでの最多は2021年と2023年の8本で、走塁のスピードとパワーを兼ね備えた二刀流ならではの記録となった。
99マイル以上を4本柵越え
速球への対応力が飛躍的に向上。今季は99マイル(約159キロ)超の速球を4本柵越え、そのうち1本は100マイル(約161キロ)超だった。キャリア初期には速球対応が課題だったが、今季は98マイル(約158キロ)超の球にも10安打と、適応力を見せつけた。