投手・大谷として、戦う顔だった。1度目のライブBPで見せた笑顔はない。ピッチクロックが作動し、投げる球種はピッチコムを使い、試合さながらのマウンドだった。
「おそらく、ショウヘイはすぐにメジャーリーグの試合で投げたくてたまらないだろう。でも、チームとしては、焦らずにうまく(リハビリ過程を)進めることができていると思う」
ロバーツ監督が、大谷の気持ちを察しながら順調なステップアップにうなずいた。対戦した打者はマイナー選手ということもあり、格の違いをみせつけた。ヒット性の打球は1本で6三振を奪った。躍動するような投球フォームで右肘の不安は感じさせない。打者3、4人に投げ終えるとイニング間をシミュレーションして、三塁側ベンチで休憩を挟み、マウンドに向かった。二塁走者の場面を想定して、セットポジションやクイックモーションを取り入れるなど3度目の登板で試合に最も近づけた投球練習となった。
現状では、慎重にリハビリを進めるドジャースと執刀医、エルトラッシュ医師らメディカルチームの方針もあり、メジャーマウンドへの復帰はオールスター明けの後半戦、7月下旬が見込まれている。それでも、安定した順調なプロセス。ロバーツ監督の試合前会見では、オールスター前の復帰の可能性について質問が飛び「ゼロ%ではないね」と笑顔もこぼれた。
今後は、遠征での移動やデーゲームかナイトゲームなどのスケジュールを考慮しながら基本的には週に1度のライブBPを続ける予定。球数とイニングを徐々に増やし、80〜90球を投げ、投球翌日以降の回復に問題がない状態を保つことが、大谷本人とスタッフらが可能と判断した場合、メジャー復帰に具体的な日程がみえてくる。
プライアー投手コーチは「球威があるだけでなく変化球でも空振りを奪えていた。質のいい空振りを取ることができていた。3イニング目でも質や球威は落ちていなかった」と評価した。
登板後には、みつめたダルビッシュのもとに駆け寄り挨拶。山本を交えて約20分間、談笑した。大谷はパドレスとのシリーズ第2戦には通常通り「1番・DH」で出場した。
