ドジャースの大谷翔平(31)は26日(日本時間27日)ワールドシリーズ第3戦の前日練習に参加。28日(同29日)の第4戦では先発する予定だ。公式会見に臨んだ際の一問一答は以下の通り。
<米メディア>
――山本由伸の先発登板を見て、どれくらい投球内容を研究できたか。特に今週ずっと対戦するチームや、ここ数日対戦してきたチームを相手にする場合に役立つか
「由伸の登板は本当に素晴らしかったと思います。これだけの素晴らしい打線をあれだけのピッチングをしたのはチームメートとして誇らしいなと思っています。やっぱり素晴らしい打線を相手に投げるときは、自分のパフォーマンスをしっかり出さないと抑えられないという大前提にあると思うので相手の(攻略法など)準備をしながら、自分のコンディションをまず一番大事にしたいと思っています」
――ポストシーズンではスプリットを多投している理由は
「その球種だけが特に有効かといわれたら分からないですけど、他の球との兼ね合いが一番大事じゃないかと思うので、あとは、投げるスポット(コースや高低)もそうですし、その球だけが特に有効なわけではないのかな、と個人的には思っています」
――ロバーツ監督が打席について言及しているがどう思っているか
「状態的には少しずつ上がってきているかな、と思うので、毎回毎回、いい打席を目指していますけど、相手も素晴らしい投手ばかりですし、そういうわけにもいかないと思うので事前の準備と打席に入る前の心構えを大事にしながら、1打席1打席大事にしたいなと思っています」
――トロントで「We don't need you(お前はいらない)」というコールがあったが
「素晴らしかったと思いますね。僕の妻がすごく大好きなチャントなので、はい、イジられましたけど、個人的にはよかったなと思っています」
――屋外フリー打撃の目的は
「一番は、スイングと実際に飛んでいる打球の質感、打球の感覚によって自分が正しく構えているか、正しく振れているか、ということが一番、中(室内ケージ)ではできないことだと思う。あと、もろもろのことは見え方も含めて確認はしたいと思っています」
――二刀流を続けることが子どもたちのモチベーションになる
「もし、そういうふうにやりたい選手がいるのであれば、諦める必要はないと思いますし、どこまでもできるとは思うので本人のやる気と努力次第でどこまでもいけるんじゃないかな、と個人的には思っているし、応援しています」
――少年時代の自分のメッセージはあるか
「うーん、どうですかね。もうちょっと勉強しなさい、っていえばいいんじゃないですかね」
――かつて憧れの選手、人物はいたのか
「野球はずっとみてきていたので、ただ、そのころは(テレビ中継で)どんな試合もみられるわけじゃなかったので、日本人のプレーしている試合が多かったですし、そういう意味で松井(秀喜)さん、イチローさんはよくみていたので、やっぱり憧れみたいなものは持っていたかな、と思いますね」
<日本メディア>
――ポストシーズンでスプリットの空振り率が高い、球質を上げるプロセスで意識したことは
「単純にリハビリのプロセスの中で(スプリットを投げる練習は)優先順位が一番遅いというか。ピッチングでは大事な球種ではありますけどリハビリの中では最後の最後に調整する球。間に合って調整できたのはよかったですし、そういう意味では(投手復帰して)最初の方に投げているスプリットは、まだ調整段階のあまり精度の高くないものだったのかなと思います」
――投球フォームを含め、術前と感覚は違うか
「ワインドアップも含めて変えている点ではありますけど、一番は不安なくしっかり投げられているなというのが、一番の違い。2022年、2023年も投げましたけど、やっぱりこう、どこか思い通りにいかないなという違和感が、ありながら投げていたりしている時期もあった。今のところ、そういうこともなく本当に自分のやりたいように体がついてきているな、と思っています」
――短期決戦の時期に屋外でのフリー打撃が必要になった理由は
「休みが多かった、というのもそうですし、シーズン中は全体の(練習の)ボリュームを考えないといけないのでゲーム中のスイング量もそうですし、1日のスイング量自体も管理はしないといけないので、外で打つと自分が思っているよりも負荷が高くなってしまいがちなので、そういうところはレギュラーシーズンとは違うかな、と思います」
――第1、2戦を踏まえてブルージェイズ打線に感じることは
「大前提として自分がしっかりとしたパフォーマンスというか、自分の持っているものの中で高いパフォーマンスをまず出せる、という状況を作るのが最優先かなと思います。その中で相手を分析したことをもとに対策していければいいのかな、と思っています」
――1勝1敗でロサンゼルスに戻ったことについて
「もう終わったことは切り替えて、というか。もう(今から)3戦先取のホーム開幕だと思って、臨めばいいんじゃないかな、と思っています」
――ワールドシリーズで初めて二刀流で投打同時出場する
「去年は(左)肩のケガもあって、なかなかシリーズ自体に全力で集中できる状況ではなかったので、そういう意味では、大きく違うと多いますし、(右)肘の状況も含めて健康体でプレーできることに日々、感謝したいですし、ここまで最後まで残ってワールドシリーズを戦えていることにまず感謝したいなと思っています」
――プレッシャーのかかる日々でどういうリラックスをしているか
「全体的にリラックスして、家に帰ったら、リラックスしていますし、はい、家庭内ではね、トロントで言われたようなチャント(お前はいらない)は、いわれないように努めたいなと思っています。フフッ」
――トロントでの打席では「We don't need you」は聞こえていたか、後から教えてもらい理解したのか
「聞こえていましたよ、もちろん。MVPのときもそうですし、基本的には聞こえてはいますけど、集中しているので特にそれが気になる、とかはないですし、はい」
――山本の完投勝利を受け、自分には現実的に思えるか。現代の野球で完投することの難しさをどう考えているか
「レギュラーシーズンでも1試合完投するのも難しいですし、それをポストシーズンの相手のレベルも高くなる、プレッシャーもかかる中で2試合連続でやってくれるのは、なかなかできることではないので、頼もしい。僕はそのときオフェンスをやっていたので、オフェンス陣からしたら、本当に頼もしく早く援護してあげたいな、という気持ちにもなりますし、本当に素晴らしいピッチングだったな、とみていて思っていました」