「大谷翔平の本塁打が見たい」
東京ドームに集まった4万人を超える観客、そしてテレビで観戦する多くのファンの期待に応えるような一発だった。
カブスとの第2戦の第3打席、大谷翔平(30)は2番手ピアソンの99.1マイル(約159.5キロ)低め速球を捉えた。
「入るかと思ったんですけど少し微妙な感じになってしまった」
打った瞬間に手応えを感じた打球はやや高めの放物線を描き、フェンス際で打球を捕ろうと思わず手を伸ばしたファンに当たり、グラウンドへ戻ってきた。
本塁打の判定に笑みをこぼしながらダイヤモンドを一周し、チームメイトたちに迎えられる。
その後、カブスの外野手の要求でビデオ検証が行われたが、判定は覆らず、本塁打と認められると球場が再び大きく沸いた。
「もうちょっと(距離が)いくかな。もうちょっといってほしかった」と大谷自身も振り抜いた感覚と飛距離のギャップに納得がいかない様子もあったが、「何とか一本でてほっとしています」と笑顔を見せた。
第1戦では大谷が打席に入るたびに球場が静寂に包まれる異様な空気で、「打席に入るときに久々に緊張した。なんとか打たなければいけないという雰囲気があった」と吐露したが、注目と期待をプレッシャーではなく、自らの力に変えるのが大谷翔平だ。
「昨日よりはリラックスしていた」
一死走者なしという絶好の場面で、ピアソンの真っ向勝負を大谷は力みなく振り抜いた。
この試合では、3回にエドマンが左翼へのソロ本塁打、4回はキケ・ヘルナンデスが左翼へ2点本塁打を叩き込むなど、3本の本塁打で4打点を挙げたが、「昨日、本塁打出ていなかったので、メジャーリーグらしい力強い本塁打が出て、素晴らしい野球だったなと。見ていて素晴らしかったと思います」と自身の今季初本塁打が出た安堵感、そして日本の観客に多くの本塁打を見せられた喜びも口にした。
この日は同郷の岩手県出身で侍ジャパンでもチームメイトだった佐々木朗希(23)のメジャーデビュー戦とあり、大谷はダグアウトで佐々木の1球1球を見守った。ピンチを切り抜けるたびに大きく頷きながら拍手を送り、ダグアウトに戻ってくる佐々木を一番に出迎えた。
「気合も入っていた。ちょっと力も入っているかなと思ったが、球速も出ていた。難しい状況の中でよく踏ん張っていた。チームに勝ちのチャンスをくれる粘りの投球だった」とねぎらった。
これでチームは開幕2連勝と波に乗る。
「2連勝してここ東京でいいスタートが切れたので、今年も素晴らしい年になるように、また優
勝目指して頑張りたいと思います」
力強くドジャース打線を牽引する大谷に今季も要注目したい。