後半戦、そしてプレーオフに向かいドジャースの大谷翔平(31)は投手として完全復活の道を歩む。
「当時は後半ぐらいからいければ(公式戦に投手復帰できれば)いいのかなと思ったんですけど、チーム状況とリハビリのステップ的にもそっち(短いイニングで早めに復帰)の方がいいんじゃないかな、ということで、少し早めに短いイニングでということになった。後半に入ってもうちょっと(球数とイニング数の)ボリュームを出していけたら、十分にいい働きができるのかなと思います」
6月16日のパドレス戦(ロサンゼルス)で663日ぶりの公式戦マウンド。1回28球を投げた。同22日にナショナルズ戦(ロサンゼルス)では1回18球。同28日にはロイヤルズ戦(カンザスシティー)で2回27球、7月5日のアストロズ戦(ロサンゼルス)で2回31球、同12日のジャイアンツ戦(サンフランシスコ)で復帰後最長の3イニング、最多36球を投げた。
合計9イニングで1失点、2四球、10三振の好成績。慎重に着実に球数とイニング数を増やしている。メジャーの公式戦ながら、2度の右肘手術から復帰プロセスとしては、現段階は、あくまでリハビリの一環だ。
そして、リハビリで重要なのが“やり過ぎない”ということだ。靱帯再建手術、いわゆるトミー・ジョン手術からの復帰プログラム、リハビリのやり方は現代では、ある程度ベースとなるメニューが確立されている。その過程で決められた時期に決められた分量の負荷をかける、ということが大切だ。つまり、状態が悪ければペースダウンすることはあっても、調子がいいからといって、ペースを上げてはいけない。
ここまで順調な投手復帰。大谷は「1回目より感覚は、術後からすごく良かった。ドクターとの話の中でも(球速が)戻る確率は高いという話ではあったので、自信はありました」と話している。2018年9月に受けた1度目の手術から本格復帰した2021年には、たびたび右肘の状態について「なじみ」という表現を使った。つまり、投げ続けながら患部に違和感があった裏返しなのかもしれない。(ちなみに20年はコロナ禍で変則的なスケジュールも影響し、投球は1回2/3のみ)
プレーオフで登板することを楽しみにしているか。そう聞かれた大谷は「そこ(10月に先発できる状態に上げること)にまずはフォーカスしてというか(球数、イニング数の)ボリュームをまず出していくのが先」と先を見過ぎずに次の段階を踏むことに集中する。
「たくさんいいピッチャーがいますし、もしそうなった(プレーオフに進出した)時に自分を選んでもらえるようなパフォーマンスを出せる準備をしたいなと思います」
プレーオフで5イニング以上を投げられる球数を目指す。1試合を通じて投げて、打つ体力も取り戻す。ワールドシリーズ連覇に向けて、二刀流は完全復活に向かう。
