ドジャースの大谷翔平(30)が2度目の右肘手術から復帰した6月16日のパドレス戦。実に2023年8月23日のレッズ戦(アナハイム)以来、663日ぶりの投手出場だった。1イニング、28球とはいえ、公式戦の緊張感で最速100.2マイル(161.3キロ)を投げるなど投手の本能が出力を上げ、体への負荷は高まった。
そして、2度目の登板は22日(日本時間23日)のナショナルズ戦(ドジャースタジアム)に決まった。
なぜ中5日で2度目の登板を迎えるのか。
いや、22日(日本時間23日)は午後1時10分開始のデーゲームなので実質的には「中4日半」だ。慎重を期し、もっと回復日数があった方がいいのではないか。大谷の投手としての完全復活を願うほど、心配にもなる。
球団は、10月のプレーオフで先発投手として起用するために慎重にリハビリのプロセスを進めてきた。一方で今季ばかりではなく、2033年までの契約期間で投手として活躍し、二刀流を全うできることが理想。つまり、たとえ前回が1イニング&28球だとしても、次回の先発に向けて、慎重になり過ぎても、悪いことはない。
中6日、7日を開けてもいいのではないか。
しかし、そのスケジュールが逆に大谷に悪影響が及ぶ可能性がある。
24日(同25日)からは、コロラド州デンバーに遠征し、ロッキーズ3連戦。標高1600メートルの高地で酸素が薄く、打球が飛びやすいため「打者天国」といわれる。打球の飛距離に影響するばかりではなく、基本的に変化球の変化量が減る。いつもより曲がらない、落ちない変化球を「もっと曲げよう、もっと落としたい」と思い、余計な力みが生じれば、右肘に大きな負担がかかる。
何より、酸素が薄い中で二刀流をやれば、体力の消耗は激しい。手術明けでリハビリの一環の意味合いもあるマウンド。あえて過酷なプレー環境を選び、体力的な負荷の大きい先発投手をさせなくてもいい。それらの理由で「中4.5日」の登板間隔になったのではないだろうか。
22日、日曜日の登板翌日は試合がなく、完全休養にあてられる、というメリットも大きい。ロサンゼルスからデンバーへの移動が22日の試合後か、一夜明けての23日かは不明だが、いずれにしてもオフ日にゆっくりと体を休められる。
もちろん、大前提として今のところ大谷の右肘の状態、回復に懸念がない、ということ。この日もキャッチボールで調整し、元気な姿をみせた。登板後の2試合は合計8打数ノーヒットでやや“お疲れモード”なのかもしれない。それでも、完全復活への道のりを着実に歩んでいることは間違いない。
