【フィリーズ3-5ドジャース】フィラデルフィア/シチズンズバンクパーク、10月4日(日本時間5日)
二回、大谷は四球と単打で無死一、二塁のピンチを背負い、続く6番リアルミュートにタイムリーを浴びた。この打球にライトのテオスカー・ヘルナンデスが追いつけず、2点タイムリー三塁打となってしまう。さらに後続に犠牲フライを打たれ、この回3点を失った。
その後、大谷は立ち直り、三回は2番シュワーバーと3番ハーパーをスプリットで連続三振に抑え、四回も三者凡退。五回は1死一、二塁のピンチで上位打線を迎えたが、1番ターナーをショートライナー、2番シュワーバーをカーブで三振に押さえて切り抜けた。六回も2三振を奪って三者凡退に抑え、「投手・大谷」はここで御役御免。6回で89球を投げ、3安打3失点、9三振、1四球と堂々たる投手としてのポストシーズンデビュー戦だった。
この日、大谷はシーズン最多23度の空振りを量産。最速101.4マイル(約163.1キロ)をマークした。そして、メジャーリーグ史上、ポストシーズン中に投手として1試合、投手以外で1試合ずつ先発出場した唯一の選手であるだけでなく、8番より上位の打順で先発出場した投手としても2人目の選手となった。もう1人は、1918年のワールドシリーズ第4戦でレッドソックスの6番打者として出場したベーブ・ルースだ。
一方で、「打者・大谷」は苦戦。フィリーズ先発サンチェスの巧みな配球に苦しみ、3打席連続三振を喫した。さらに1点差で迎えた七回無死一、二塁のチャンスでも、2番手ストラームから見逃し三振を奪われた。
大谷が4個目の三振に倒れた直後、2死一、二塁からテオスカーが右中間へ3ランを放って逆転。値千金の一発でドジャースに5-3とリードをもたらした。
リードを得たドジャースは、グラスナウ、ベシアとつなぎ、最終回を佐々木に託した。佐々木は1安打を浴びながら無失点で締めくくった。