【ロイヤルズ9−5ドジャース】カンザスシティー/カウフマンスタジアム、6月28日(日本時間29日)
ドジャースの大谷翔平(30)は中5日で2度目の右肘手術後、3度目の先発に臨んだ。手術前を含めたメジャー移籍後、最速となる101.7マイル(163.7キロ)をマークするなど、2回1安打無失点だった。「1番」に入った打撃では3三振を喫するなど、4打数ノーヒット、3三振だった。試合後には、オールスターゲームの前夜祭として開催されるホームラン・ダービーへの不参加を表明した。
試合後の会見。米メディア最後の質問でホームラン競争出場への関心を問われた大谷は、少し笑みを浮かべた後に、率直に答えた。
「うーん、どうですかね。現行のルールだとなかなか厳しいので、今のところチャンスはないかな、と思っています」
オールスターに初選出されたエンゼルス時代の2021年は参加。しかし、それ以降は辞退を続けている。今季の詳細ルールは発表されていないが、昨季までのルールに近いものであれば、制限時間内で打ち続け、オーバーフェンスの本数を競う。さらに飛距離によって、持ち時間にボーナスタイムが得られるため、打者は勝ち進むためにはフルスイングを続ける必要がある。このシステムが、大谷のみならず多くのスラッガーたちが、参加をためらう理由の一つだ。
先発投手として復活するプロセスを慎重に歩んでいる大谷にとって、体力的な消耗が激しいホームラン競争は後半戦の戦いに向け、体力面や右肘の負担などリスクになり得る。今季29本塁打でナ・リーグトップを独走し、昨季54本塁打でホームラン王のタイトルを獲得したスラッガー不在は、ファンには残念なニュース。しかし、二刀流の完全復活へ4年連続の辞退はやむを得ない。
