埼玉西武ライオンズからポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指す今井達也に関して、ジャイアンツは常に移籍先の有力候補に挙げられてきた。ところが、ジャイアンツは先発投手に9ケタの契約(総額1億ドル以上=約150億円以上)を与えるつもりがないことが報じられており、今井争奪戦からの撤退が有力視されている。
しかし、今オフの移籍市場におけるトップクラスの先発投手の1人である今井には、ジャイアンツ以外にも多くのチームが関心を示しており、シカゴのラジオ局「670・ザ・スコア」のブルース・レバインによると、カブスは今井争奪戦に本格参戦する可能性が高いという。ブルージェイズ移籍が決まったディラン・シースの争奪戦にも加わっていたため、シース獲得に失敗したことで、ターゲットを今井に切り替えたようだ。
また、「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者は、フィリーズとヤンキースが今井獲得を狙っていることを報じている。来週にはウィンターミーティングが行われるため、今井獲得に興味を持つ各チームと今井陣営の面談が実施される可能性が高い。一部では「ウィンターミーティング期間中に契約が決まるのではないか」との予想も出ているが、代理人のスコット・ボラス氏は交渉期限(日本時間1月3日午前7時)まで待ち、最大限のオファーを引き出すという戦略をとる可能性もある。
ほかにはメッツやレッドソックスも今井獲得を狙っているとみられるが、その一方で、日本人スター選手の獲得に強い関心を示していたブルージェイズはすでにシースとコディ・ポンセを獲得して先発補強の優先度が下がっており、ジャイアンツとともに今井争奪戦からは撤退となりそうだ。日本人選手の獲得レースにおいて常に有力候補に挙がるドジャースも、今井自身が「ドジャースを倒したい」と発言しているため、大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希との豪華ローテーションが形成される可能性は限りなく低いとみられる。
以上を踏まえると、今井争奪戦はカブスを除けば、東海岸のチームを中心に展開されることになりそうだ。最大で2億ドル(約300億円)を超える可能性もあると言われる今井争奪戦。激しい競争が繰り広げられた末に、どんな結末を迎えるのだろうか。