「こういう舞台で素晴らしい投手と対戦できたことは、すごくうれしかったし、楽しかったです」
- 1球目:100.3マイル(約161.4キロ)
- 2球目:101.9マイル(約164キロ)
- 3球目:102.2マイル(約164.5キロ)
- 4球目:101.7マイル(約163.7キロ)
3度の空振り。オールスターで唯一の打席機会は、三振に終わった。
「打ちたかったですけど、そんな簡単に打てるピッチャーでもないと思いますし、初対戦だったので、こういう機会にああいう素晴らしい球を見られて、すごく良かったかなと思います」
メジャー1年目での球宴。それでも、村上は落ち着き、普段通りを貫いた。
「特別なものですけど、また次も出たいなと思っていますし、最初で最後じゃないと思っているので、普通にプレーしていました」
上記の発言しかり、随所に村上らしさが表現されたオールスターだった。周囲は、夢舞台での特別感を聞きたい。今回、村上を初めて取材するメディアも多数、集結している。ホワイトソックスがシーズン前の下馬評を覆す快進撃をしていることについて、主軸打者がどう考えているか知りたい。
試合前のレッドカーペットショーでは、反骨心の強さが出た。
米メディア・ファウルテリトリーでのインタビュー。
「ホワイトソックスは格下とみなされていたが、今の結果をどう思う? この状況(地区首位タイ)を楽しんでいますか?」
村上「僕は記者の人たちの意見なんか気にしていないです。勝つ集団なので、『うるせぇ』と思っています」
周囲の雑音なんて気にしない。プレーするのは、俺たち選手だ。結果を見ておけ。つまり、『うるせぇ』にはそういうことが含まれている(はずだ)。
メジャーリーガーとして、あるいはオールスター選手としてオブラートに包まないこの表現は、場にふさわしくないと考える人がいるかもしれない。ただ、優等生発言ではなく、本音を言えることもまた村上の“らしさ”であり、魅力の一部だ。村上に“模範解答”ばかり求めても、良さが生きない。人間味も薄れてしまう。個人的にはそう思っている。村上宗隆の個性として、聞く側も楽しんでいる。
村上は入団会見から『ホワイトソックスは弱い』という前提の質問を何度もされている。だから、いいかげん「うるせぇ」となる。「過去のことは僕は知らない。関係ない」とも言い続けてきた。
メジャー移籍前。コンタクト率の悪さ、三振数の多さ、守備面での評価は厳しかった。これらの“ネガティブ・キャンペーン”にも同じだった。以下のコメントは、キャンプイン前の取材で答えた発言だ。
「いや、『まじでうるせえな』と思いながら聞いていますし、なんか難しいですね。データが出る世界で(弱点を)言われることはもちろんありますけど、やってみないと分からない、『うるせえな』と思いながら(笑)。やってやるぞ、という気持ちもありますし、そんな感じです。やってみないと分からないでしょって」
結果で黙らせる。村上の「うるせぇ」の言葉には、負けん気の強さがある。今後、ネガティブな雑音が耳に入る度に「うるせぇ」と言い続けるに違いない。そして、低い評価を結果で跳ね返すだろう。
ア・リーグ中地区1位タイのホワイトソックスは、17日(同18日)から、昨季のア・リーグ王者のブルージェイズ3連戦。敵地、トロントに乗り込む。
Yuki Yamada(山田結軌)