【コラム】村上宗隆が初参戦、HRダービーで複数の日本選手が出場する日

July 14th, 2026

1次ラウンドで敗退したが、日本のスラッガーが出場した意義は大きい。

「一回は出てみたいと思っていた」

村上宗隆(26)が2021年の大谷翔平(当時27歳、エンゼルス)以来、日本選手としてホームラン(HR)ダービーに出場した2人目の日本選手となった。20スイングで9本。8人中、5位で上位4選手が進む準決勝への進出は叶わなかった。

「すごく緊張しました。9本じゃ無理だな、と思いました。楽しかったです」

敗退したものの、最長飛距離は466フィート(約142メートル)。シチズンズバンクパークの最上階に届きそうな大きなアーチを放った。

そして、一つの願いを抱いた。

日本選手が一人ではなく、複数人、出場する日がきてほしい。いま、現役の日本人メジャーリーガーたちは、出場する“資格”はあるはずだ。そして、日本選手が優勝する日が、そう遠くない将来にきてほしい。

一つの指標として「平均打球初速」の自己ベストを取りあげ、MLB内で上位何%に位置するかを以下に示す。日本野手がMLBでも力負けしないことを表している。

  1. 大谷翔平 95.8マイル(約154.2キロ=上位1%) 2024年
  2. 村上宗隆 94.1マイル(約151.4キロ=上位2%) 2026年
  3. 鈴木誠也 91.7マイル(約147.6キロ=上位13%) 2024年
  4. 岡本和真 91.5マイル(約147.3キロ=上位16%) 2026年

日本が誇るパワーヒッターたちは、メジャー全体でも上位に入る。特に大谷と村上は、並み居る猛者たちのあるまるメジャーリーグでトップクラスの数値だ。

岡本はメジャー1年目の前半戦を終え、日本選手のルーキーイヤーの最多本塁打(2018年大谷)に並ぶ22本を打った。

鈴木は昨季、日本選手としてメジャーで初めて30本塁打以上を放った(32本)。

HRダービーは、オールスターの前夜祭。パフォーマンスやショーとしての側面が大きい。そして、球団や選手の代理人としては、決して歓迎すべきイベントではないかもしれない。負傷のリスク、体力的な負担、打撃フォームを崩すなどリスクは多い。それでも「ホームランダービー覇者」の称号は、スラッガーとしての箔がつくことは確かだ。

昨季まで選手の体力的負担が大きかった時間制から、スイング制に変更されたルールも出場を後押しできるかもしれない。近い将来、アーロン・ジャッジ、カイル・シュワーバー、ヨルダン・アルバレスらとともに大谷や村上もHRダービー参加者として加わる。そんな期待を抱いた。

負傷を心配して出場しないでほしい、と願うファンもいるはずだ。その選手の所属チームでの活躍を願うからこそ、の思いも理解できる。ただ、一年に一度のお祭りで野球の華といわれるホームランで日本選手が主役になる未来を(個人的には)夢見たい。

今、日本から海を渡るスラッガーは、メジャーで力勝負できる。世界基準のスピードとパワーに対抗できる選手たちが存在する。

来季(労使交渉がまとまれば)、あるいは再来年。複数の日本選手がHRダービーで“主演”する日を願っている。