菅野智之、7回2失点の好投で2勝目

オリオールズは今季初の連勝

April 18th, 2025

<オリオールズ6−2ガーディアンズ>

オリオールズの菅野智之(35)はガーディアンズ戦で4度目の先発に臨み、メジャー移籍後最長となる7イニングを投げ、5安打2失点の好投で2勝目(1敗)を挙げた。公式戦では初めて中4日での登板だったが、制球よく無四球ピッチング。87球でゲームメークして、今季チームとして初めての連勝に貢献した。

力強い高めの直球にバットが空を切った。七回2死、菅野は7番のシュニーマンから空振り三振を奪うと雄叫びをあげた。一塁側ダッグアウトに引き上げる姿に地元、­ボルティモアのファンはスタンディング・オベーションでたたえた。試合後、そのシーンの感想を求められると「本当ですか? 僕はもう1イニングいくつもりだったので全然みていない」と笑った。日本で長らくエースを張ってきた右腕にとって、87球はまだ交代の球数という認識がない。だが、メジャーでは7イニングを90球以内でマネジメントしたのは高評価だ。

「チームも流れに乗れそうで乗れなかったりとか、いい勝ち方をして次の試合負けちゃったりとか、なかなか波に乗れない中でなんとか連勝をしたい気持ちが僕は強かった」

オリオールズは開幕から18試合目でようやく今季初の連勝をマーク。8勝10敗とし、激戦区のア・リーグ東地区で4位だ。菅野は登板4試合で自身に1敗が記録されているが、チームは3勝している。ホームでの初白星も飾り、安定した投球内容だった。「だいぶ環境にも慣れてきましたし、一つひとつのボールもよくなってきている」。三回にソロ2連発で2失点するが、他の3安打はシングルヒットで連打は許さなかった。打線もヘンダーソンの初本塁打、オハーンの3号3ラン、カースタッドの2号2ランなどホームラン攻勢で得点を重ねた。

メジャー初の中4日では「最善の準備をした。いい調整ができた」と挑んだマウンド。休日明けの15日にはたっぷりと睡眠をとった。「おとといは(合計睡眠時間は)12時間ぐらいかな。もちろん1回、起きますけど。すごく眠れています」。体力回復の時間も十分に取り、体調を整えた。「よく寝れていますし、よく食べられてる。いい環境がそろっている。しっかりできることを最大限できたので、何も不安なくマウンドに上がることができています」。ガーディアンズは昨季地区優勝し、ア・リーグ優勝決定シリーズまでプレーオフを勝ち進んだ強豪。カーブを17球(使用率20%)と多投して、緩急をつけ、バットの芯を外した。三振は3個ながら、ゴロアウト8個、フライアウト5個で効率よく打ち取った。

「これからだと思います。手応えという手応えはないです。ただ、毎試合いいところが出ている。もちろん反省点も出て、いい時間を過ごせていることは間違いないです」

慎重に言葉を選び、自身に言い聞かせるように謙虚にコメントした。35歳のルーキー右腕は、投げるたびに頼もしさを増している。