【オリオールズ5−1ロッキーズ】ボルティモア/オリオールパーク、7月27日(日本時間28日)
オリオールズの菅野智之(35)が中5日で20度目の先発に臨み、6回4安打1失点の好投で8勝目(5敗)を挙げた。2四球、メジャー最多タイとなる8三振、渡米後最速の95.7マイル(154キロ)をマークした。31日(日本時間8月1日)に迫るトレード期限を前に注目の右腕が好投した。
力強く、頼もしいマウンド姿。菅野が8登板ぶりの1失点ピッチングで勝利に導いた。
「もともとこういう夏場に僕は成績が良くなっていく方なのでそれもあると思います」
7月は3登板で2度、5イニングを投げきれずKO降板していた。6月は5登板で3度、五回まで持たなかった。トレード期限までに放出されることが確実しされていたが、成績の悪化で他球団からの需要は不透明になっていた。力強い直球と精密なコントロール。右腕を再評価させるような結果と内容を示した。試合後、地元メディアからも去就について質問が飛んだ。
「トレード期限まであと数日あるが、少し緊張感はあるか?」
「僕自身初めてのことなので、とにかく僕はもう目の前の試合をしっかり投げきることしかできない。自分にはコントロールできないことなので、あんまり考えていないです」
念願だったメジャー移籍を実現し、オリオールズには縁を感じている。2月のキャンプから半年をともに過ごしてきた仲間たちと信頼関係を築いてきた。しかし、チームはア・リーグのワイルドカード圏内まで8.5ゲーム差あり、現実的にはプレーオフ進出は厳しい状況だ。チームとして来季以降を見据えた再建モードに入るのか、それとも10月の戦いを目指すのか。メンバー編成にまだ大きな動きはないが、この数日間で事態は大きく変わるかもしれない。
「コンディションが今すごくいいので、そこが一番だと思います」と好投を振り返った菅野。8月に迎える次回登板はオリオールズのユニホームなのか、それとも―。35歳右腕の行方に注目だ。
