【ブルージェイズ8-6ジャイアンツ】トロント/ロジャース・センター、7月20日(日本時間21日)
ブラディミール・ゲレーロJr.に待望の一撃が生まれた。
先制を許した後の初回の攻撃で、6月29日以来となる特大13号ソロを記録。相手に流れを渡さず、8-6の勝利、そしてシリーズスイープの起点を作った。
ゲレーロにとっては、今月の14試合でわずか3本目の長打。主砲の調子が上がりきらない中でも下位打線の活躍で好調を維持してきたが、やはり主砲の活躍があってこそブルージェイズの真価が発揮される。
「チームが勝っていて、いい野球ができている。僕にとってはそれが一番大事。勝つことに集中し続けることが必要だし、これからも努力を続けてベストを尽くしたい」と、ゲレーロは試合前に語った。
その言葉は、ゲレーロの取り組みに表れている。
昨日の試合後、他の選手が「ファミリーデー」のためフィールドに向かうなか、ゲレーロは4打数1安打に終わった打撃を改善するため、バッティングケージへと向かった。
「過去に言ったことだが、彼はたったひと振り、たった1試合で波に乗るタイプ。これまでに何度もその瞬間を見てきた。とにかく、積極的なスイングを続けてほしい」とジョン・シュナイダー監督は金曜に語っていた。
日曜日の試合ではまさにそれが起こった。これ以上ない完璧なスイングで甘く浮いたカーブを捉え、センターへ420フィート(約128メートル)の同点弾を叩き込んだ。ブルージェイズにア・リーグ最多となる今季29度目の逆転勝利をもたらす、これ以上ない完璧なスイングだった。
「ブラディは常に頼りになる存在だ。彼にしては成績が伸びていないという声もあるが、打球速度は高いし、内容も悪くない。もし今日が浮上のきっかけになるなら、それでいい」とシュナイダー監督は試合後に語った。
シュナイダー監督はチームに「選択的な積極性」を求めており、それが結果にもつながっている。ゲレーロも、ここまで58四球で、出塁率はキャリア最高ペース。ストライクゾーン外の球には手を出さずに、恵まれた体格を生かし、強い打球を安定して打ち続けている。
試合前の練習ではダンスをし、塁上では相手選手と談笑する姿も健在。そのスタイルを変える必要はない。必要なのは、次のギアを見つけて、スーパースターとしての存在感を再び示すことだ。
「誰か一人が背負いすぎる必要はない。今季はそれをうまくやれていると思う。仮にブラディが絶好調になっても、それを維持しなきゃと力まないでほしい。ただ、自分らしくいてくれればいい」と監督は語る。
この試合ではまさに主力選手たちが「らしさ」を発揮し、ホームでの10連勝、そしてア・リーグ最多29度目の逆転勝利をつかんだ。
三回にはボー・ビシェットの2点二塁打で逆転。五回にはジョージ・スプリンガーの今季17号、アレハンドロ・カークの適時打、アディソン・バージャーの豪快な2ランが飛び出し、一挙4得点を挙げた。
その裏にジャイアンツも4点を返して7-6と詰め寄るが、ゲレーロが適時打をあげ、リードを2点差とした。一塁上で何度も手を叩き、ベンチに向かって喜びを表現するその表情からは、勝負にかける熱意と集中力を感じさせた。豪快な本塁打とはまた違った、絶妙なコースへのヒットもブラディの持ち味の一つだ。
「それがすべてだ。競い合い、フィールドでベストを尽くすこと。それだけだ。モチベーションは常にある」とゲレーロは試合後に語った。
