最終週は大混戦の予感、「懸かるもの」を総まとめ

September 23rd, 2025

レギュラーシーズン最終週に突入し「懸かるもの」は多い。

フィリーズとブルワーズが地区優勝を決めた一方で、両リーグの西地区、ア・リーグ東地区、ア・リーグ中地区はまだ決着していない。各リーグで最後のワイルドカード枠も依然として激しく争っている。実際、22日時点でプレーオフ進出を確定させているア・リーグの球団はブルージェイズのみである。さらに、60本塁打に挑むスラッガーがいるなど個人成績の見どころも多い。

以上を踏まえ、最終週で焦点となるポイントを整理する。

(1)ガーディアンズは本当にやり遂げられるのか?

ガーディアンズは、MLB史に残るシーズン終盤の大逆転を成し遂げる可能性がある。7月8日の時点でア・リーグ中地区の首位タイガースに15.5ゲーム差をつけられていたが、最終週を迎える今、驚くべきことにその差は1ゲーム。ガーディンズは直近17試合で15勝し、9月開幕時点での10.5ゲーム差をほぼ消し去った。

23日(日本時間)からクリーブランドでタイガースとの3連戦が始まる。このカードでガーディアンズが1勝でも挙げれば、タイガースに対してタイブレーク(直接対戦成績)で優位に立つ。つまり、162試合を終えて最終成績が並べば地区優勝はガーディアンズのものになる。

仮に地区優勝を逃しても、最後のワイルドカード枠ではアストロズと並んでおり、アストロズに対してもタイブレークで優位に立っている。

(2)西地区の大混戦

西地区の首位争いはここ数カ月ずっと拮抗してきたが、先週末を経て様相が見えてきた。アストロズとマリナーズは長らく競り合っていたものの、週末の3連勝でマリナーズがア・リーグ西地区で3ゲーム差をつけて、首位に立った。今季の対戦成績でも上回り、タイブレーク(直接対決の成績)の優位を確保した。

ドジャースも最終週を好位置で迎える。パドレスに3ゲーム差をつけ、タイブレークでも優位に立っており、ナ・リーグ西地区優勝はほぼ確実だ。ただし“奇跡”がない限り、ワイルドカード・シリーズの免除(勝率上位2チームに与えられるシード権)は見込めない。すでにブルワーズが上位2枠の一つを確保し、ドジャースは2位シードのフィリーズに4ゲーム差と離されているためだ。

(3)メッツはポストシーズンに進めるのか?

7月末までメッツはナ・リーグ東地区の首位争いを本気で演じ、全体1位シードも視野に入れていた。だが8月以降は18勝29敗と失速。メジャー全体でワースト4位タイの成績に落ち込んでいる。21日にメッツがナショナルズに敗れ、レッズが勝った結果、ナ・リーグのワイルドカード最終(3枠目)にはレッズが入った。両軍は80勝76敗で並んでいるが、レッズが今季の直接対戦成績で上回っており、タイブレークで優位に立つ。

ダイヤモンドバックスもこの最終枠を争う一団にいる。21日に勝利し、レッズとメッツに1ゲーム差まで接近。ただし、レッズとの今季対戦成績は負け越し、メッツとの対戦成績はタイのため、ダイヤモンドバックスとメッツが並んだ場合は同地区内成績がタイブレークの基準となる。

(4)ローリーは60本塁打に到達できるのか?

カル・ローリーは歴史的なシーズンを送っている。58本塁打はMLB史上の両打ち打者最多、マリナーズ球団最多、そして主に捕手を務めた選手としても最多だ。次の節目は60本塁打。球史で6人が計9度しか到達していない大記録だ。ローリーはすでにアーロン・ジャッジとともにア・リーグMVPレースの有力候補。60本到達はその行方を左右し得る。残り6試合で必要なのは2本。今季の内容を踏まえれば、十分に射程圏内だ。

(5)シード争い

ブルワーズはナ・リーグ中地区を制し、勝率上位2枠の一つを確保してワイルドカード・ラウンドが免除となった。フィリーズも東地区優勝を決めており、間もなく同様にワイルドカード・シリーズ免除の権利を得る見込みだ。ドジャースは西地区優勝とナ・リーグ3番手シードの獲得が有力で、カブスはナ・リーグの第1ワイルドカード(ホーム開催権)を確保できそうだ。

それ以外の枠は依然として流動的だ。22日時点でア・リーグでプレーオフ進出を確定させているのはブルージェイズのみで、今週は各球団の順位が大きく入れ替わる可能性がある。地区優勝争いもワイルドカード争いも、極めて接戦だ。

(6)50本塁打は何人?

カル・ローリー(58本)、カイル・シュワーバー(53本)、大谷翔平(53本)がすでに50本塁打の大台をクリア。アーロン・ジャッジ(49本)は目前で、エウヘニオ・スアレス(47本)はあと3本に迫っている。1シーズンで50本塁打到達の選手が最も多かったのは4人で、1998年(マーク・マグワイア、サミー・ソーサ、ケン・グリフィーJr.、グレッグ・ボーン)と2001年(バリー・ボンズ、ソーサ、アレックス・ロドリゲス、ルイス・ゴンザレス)の2度。

ジャッジがもう1本放てば、2025年は4人目となり、1998年、2001年と並ぶ“最多タイのシーズン”になる。さらにスアレスも3本届けば、5人が50本に到達し、MLB史上単独最多のシーズンとなる。

(7)フアン・ソトとフランシスコ・リンドーア、「同僚30–30」達成の史上3組目なるか

ソトは今季42本塁打&35盗塁で自身初の30–30クラブ入り。リンドーアも28本塁打&31盗塁で目前だ。リンドーアが本塁打30本に到達すれば、同一チームで「30本塁打・30盗塁」をそろって達成する史上3組目となる。過去の該当例は、エリス・バークス&ダンテ・ビシェット(1996年ロッキーズ)、ハワード・ジョンソン&ダリル・ストロベリー(1987年メッツ)。

(8)デバースは163試合出場に届くか?

デバースにとって今季は特別な年だ。長年レッドソックスの三塁を守ってきた球団の顔は、6月中旬の大型トレードでジャイアンツへ移籍。両球団合計でOPS.841、31本塁打と“らしい”シーズンを送っている。レッドソックスで73試合、ジャイアンツで84試合に出場しており、合計は157試合。ジャイアンツの残り6試合すべてに出れば、デバースは2008年にツインズのジャスティン・モーノーが記録して以来となる、1シーズン162試合超の出場(163試合)を果たす

(9)大谷翔平の「150得点」到達は?

最終週時点で141得点の大谷は、極めて稀な得点水準に挑んでいる。ドジャースの残り6試合で9得点を加えれば、2000年のジェフ・バグウェル(アストロズ/152得点)以来となる「150得点」に到達する。その前は1949年のテッド・ウィリアムスまで戻る。140得点だけでも十分に特筆すべき数字だが、150得点はきわめて稀だ。