元カブスのウィンゲンター、今井&高橋のメジャー挑戦に太鼓判

December 2nd, 2025

今季も数名の日本人選手がメジャー挑戦を決意した。西武ライオンズの今井達也と高橋光成もすでにポスティングを申請し、大舞台に挑む。

NPBでの実績やデータから、ある程度の活躍予想は立てられるものの、実際にどこまで通用するかは未知数だ。そんな中、MLBでもプレー経験を持ち、今シーズン、西武ライオンズでチームメートだったトレイ・ウィンゲンターがMLBラジオで2人の可能性を語った。

28歳の高橋光成は、先発ローテを長年支える球団屈指の右腕だ。190センチ、105キロの大柄な体格を生かした最速157キロの力強い速球に加え、キレのあるスライダーやフォークを使い分ける投球術が最大の武器。過去5年間で4度、規定投球回をクリア。長いイニングを投げられるタフさを持つ。

ウィンゲンターは、高橋を「球速が93〜96マイル(約150〜154キロ)の時には変化球も冴え、ストライクゾーン内でアグレッシブに投げて多くの空振りを奪える」と評価する。

日本では先発が100球以上を投げ、長いイニングを求められることも多いが、メジャーでは100球をメドに5〜6回でマウンドを降りることが多い。そのため、「(少し疲れても)投手はその短いイニングに全力を注ぎやすくなり、速球の球速も上がるので、三振が増える」と説明し、メジャーの投手起用法が高橋にとって強みになるとも話す。

一方の今井は、2025年は24試合先発で163回2/3を投げ、10勝5敗、防御率はキャリアハイの1.92をマーク。夏以降に3試合連続完投、2試合連続完封勝利、無四球での先発試合がリーグ最多の3試合という記録も打ち立て、被打率はリーグトップの.176とエース級の成績を残した。

ウィンゲンターは「(今井が)試合中に『第2のギア』を使う瞬間を見るのが大好き」と語る。このギアでは、序盤は94マイル前後(約151キロ)でも、勝負どころで球速を98〜99マイル(約158〜159キロ)まで上げて三振を奪うと言う。

「(今井は)点を取られると逆に燃えるタイプ。失点後に闘志をむき出しにする姿勢が本当に魅力的」とも話し、2人のメジャーでの可能性に大きな期待を寄せた。

ウィンゲンターは、2015年にパドレスから17巡目で指名され、2018年にメジャー昇格。22試合で防御率3.79、27三振、2019年は51試合で1勝3敗1セーブ、防御率5.65、72三振をマークした。2020年にトミー・ジョン手術を受けたために全休、2021年も登板はなかった。その後はタイガース、レッドソックス、カブスなどでのプレー経験がある。

今季から活躍の場を日本に移し、新天地の西武で中継ぎとして49試合に登板し、防御率1.74をマーク。身長201センチの長身を生かし、最速97.4マイル(約156.8キロ)の速球と鋭く落ちるスライダーを武器に、復活の狼煙を上げた。自ら新しい環境に飛び込み、挑戦してきた苦労人だからこそ、メジャーを目指す今井達也と高橋光成に応援し、成功を心から願っている。