ESPNのバスター・オルニー記者によると、再契約に向けたヤンキースとコディ・ベリンジャーの交渉が行き詰まっているようだ。ヤンキースは今オフ、ベリンジャーとの再契約を最優先事項としていたが、「現在はベリンジャーが他球団と契約するという前提の下で動いている」とオルニー記者は伝えている。
ヤンキースはベリンジャーとの交渉に注力し、今オフここまで目立った補強を行っていない。もしベリンジャー争奪戦から撤退するとなれば、その影響の大きさは計り知れない。ただし、ヤンキース側の努力が不足していたわけではない。オルニー記者によると、ヤンキースは年平均3000万ドル(約45億円)を超える5年契約を提示していたという。これはオリオールズと契約したピート・アロンソ(5年1億5500万ドル)やフィリーズと再契約したカイル・シュワーバー(5年1億5000万ドル)とほぼ同条件だ。しかし、スコット・ボラス氏が代理人を務めるベリンジャー陣営は5年を超える長期契約を希望し、首を縦に振らなかったようだ。
ベリンジャーは昨季、チーム状況に応じて外野3ポジションと一塁を臨機応変にこなし、29本塁打、98打点を記録した打撃面だけでなく、守備面でもチームに大きく貢献。左翼のジェイソン・ドミンゲスが伸び悩み、右翼のアーロン・ジャッジがDHに入るケースも多い中で、フレキシブルに起用できるベリンジャーは極めて貴重な存在だった。
そのベリンジャーとの再契約が難しくなっている以上、ヤンキースは別の選択肢を検討しなければならない。強打の内野手ボー・ビシェットに以前よりも強い関心を示していることが報じられているが、FAまで残り1年となったジャズ・チザムJr.をトレードしない限り、ビシェットがフィットするポジションはないため、ビシェット獲得の場合はチーム編成が難しくなる。やはりベリンジャーのように外野をメインで守る選手を獲得するのが理想的であり、そこで浮上してくるのがカイル・タッカーだ。
オルニー記者によると、ヤンキースはビシェットと並行してタッカーとの交渉も継続しているという。タッカーに関しては、同地区ライバルのブルージェイズが熱心に獲得を狙っており、ドジャースとメッツも短期高額契約での獲得を目論んでいるとみられるが、ベリンジャー争奪戦からの撤退が濃厚となった今、ヤンキースも実績ある外野手の確保に向けて尽力し始めるはずだ。なお、オルニー記者は「ヤンキースはトレード市場での補強も検討している」と付け加えている。
ベリンジャーに関してはカブスやドジャースが争奪戦に加わっているとみられており、どちらと契約しても古巣復帰となる。ヤンキースの撤退が正式に決まれば、外野手の移籍市場は大きく動き始めることになりそうだ。