【ドジャース3−5パドレス】ロサンゼルス/ドジャースタジアム
マウンドを降りて、三塁側ダッグアウトに歩を進める右腕にスタンディングオベーションが降り注ぐ。ゲームメークした貢献をロサンゼルスのファンがたたえた。6月は4登板で白星なし。この夜で3敗目だった。勝利投手になれないもどかしさは胸にしまい、次戦に向かう。
「全員で勝利に向かって戦っていることは変わりない。あした、僕はプレーできないですけど、全員で勝ちに向かってやっていけたらいいなと思います」
ストライクゾーンのコーナーを狙い、カウントを重ねた。七回途中、3失点は先発投手としては合格点。そして、勝利投手と同等の価値ある内容だった。しかし、打線は八回まで無得点。同地区のライバル4連戦では、両軍合計8個のデッドボールが出るなど荒れた。
この日も九回にタティスが死球を受け、両軍の全選手とコーチがベンチを飛び出し、ホーム後方でもみ合う事態に。審判団により、警告試合が宣告される物々しい雰囲気だった。その中で試合後の山本は冷静に言い聞かせるように次回登板での勝利を誓った。
「いいピッチングをしても悪いピッチングをしても、その1週間でしっかり区切って次の試合に向かうということは大切にしていることの一つ。もっともっといいピッチングをしてチームを勝利に導けるような、そういうピッチングを目指していければと思います」
9日からパドレスとジャイアンツの同地区と10試合を戦った。7勝3敗で勝ち越し、ナ・リーグ西地区の首位をキープ。2位のジャイアンツには3.5ゲーム差をつけている。エースは次回先発で6月初勝利となる7勝目をつかむ。
