ダルビッシュ、実戦投球で39球

19球→5分休憩→20球

June 21st, 2025

パドレスのダルビッシュ有(38)がサンディエゴのペトコパークでシミュレーション・ゲームに登板し、2イニングを想定し、39球を投げた。5月14日のマイナー戦登板後に右肘の状態が万全にならず、メジャー復帰が白紙になって以来、2度目の実戦形式の投球となった。

「前回(6月14日)よりはよかった。アリゾナで投げた時はまだ思い切り投げられる感じではなかった。1イニング目はゆっくり目だったですけど、2イニング目は割と肘の状態もいいので、よかったです」

当初はこの日も1イニングを投げ、右肘の状態を慎重に見極める予定だった。しかし、前回登板から中5日の調整で右肘のコンディションがよく、前日19日に首脳陣へ2イニングの投球を志願した。1イニング目は打者4人に対して3安打、2イニング目は打者5人で1安打。イニング間には約5分のインターバルを入れて、試合を想定した。

「肘が真っすぐの球速が上がった時にどういう感覚になるのか、という確認。あとイニング間できょうは5分くらい取りましたけど、どういうふうな(筋肉の)固まり方をするのか。そういう確認ですね」

打者はマイナー1Aから左右1人ずつ。さらに数日前にメジャー昇格した左打ち外野手のブルックスが参加した。ニーブラ投手コーチは「球速は93〜94マイル(149.6〜151.3キロ)と安定していた。あしたのコンディションがどうなるか、それがとても重要。今後、3日間で状態を確認しながら、次のステップを決める」と説明した。

ダルビッシュは「まだまだ不安があるという段階ですね」とこの日の力は8割ほどにセーブした。それでも着実に前進しているプロセスは精神的に前向きになることができる。

3月中旬のオープン戦登板後に右肘に炎症を起こし、開幕から負傷者リスト(IL)入り。5月14日にマイナー傘下3Aエルパソの一員として、ラスベガス戦に登板し、51球を投げ最速は96.8マイル(155.8キロ)をマークした。メジャー復帰が間近に思われたが、登板後に右肘の回復が進まず、復帰は白紙に戻っていた。

「2イニング目、特に肘の状態としてはかなり良くなっていたので、そこで最後、ビュッて手首使って投げている時もそんなに不安な感じがなかったので今のところはすごくうれしい」

焦る気持ちもなくは、ない。しかし、チームに確実に貢献できる自信が戻るまで、地道に少しずつ進み続ける。