【パドレス5−4フィリーズ】サンディエゴ/ぺトコパーク、7月12日(日本時間13日)
パドレスのダルビッシュ有(38)が中4日で2度目の先発に臨み、4回2/3で83球を投げ5安打4失点、4四死球、2三振だった。勝利投手の権利まであと1アウトだったが、3−2から逆転の2点タイムリーを打たれ、降板した。パドレスはエース右腕、ウィーラーからメリルが2本塁打を放つなど4得点し、3連勝した。
抑えるために新しいアイデアを考え、持っている技で工夫した。ダルビッシュは強豪、フィリーズ打線にいくつものフォームとタイミングで投じた。左足は昨季までのように二段モーション気味にタメを作った。さらに左足を上げている時間、上げ方、上げてからの動かし方にバリエーションをつけた。そうかと思えば、“一段モーション”でフォームのスピードに変化をつけた。投球前にやや体を開き気味にセットに入るときもあった。打者が球種を判別できないようにセットに入るグラブを揺らす場面もあった。
右肘の炎症で開幕から負傷者リスト(IL)に入り、今季初先発を迎えたのが7月7日(日本時間8日)。中4日で迎えたことが、回復が順調だった証だろう。序盤は、直球を少なめでシンカーを多投。カーブで緩急をつけ、配球の高低をつかった。さらにはスイーパーとシンカーで横幅を利用した。
3−2で勝利投手の権利がかかる五回。先頭から四球、安打で一、二塁とピンチを招いた。ターナーをレフトフライ、シュワーバーにはこの日の最速となる内角低めへ96.8マイル(155.8キロ)のシンカーで見逃し三振に切った。ハーパーにはフルカウントから四球を与え、満塁。球数は81球だった。ベンチの判断は続投。しかし、ボームにレフト前に2点タイムリーヒットを打たれ、交代を告げられた。
初先発時の63球から、82球まで球数を増やすことができたのは好材料。次回の先発は後半戦。今季初勝利を挙げれば、日米通算204勝(MLB110勝、NPB93勝)となり、黒田博樹(ドジャースなど)を抜き、日米通算の勝利数で歴代1位になる。
